去年の今ごろはエントリー機「D40」をヒットさせたニコンが、今年はプロから写真愛好家層をターゲットに据えた意欲作「D300」を投入した。最上位機「D3」とともに、来年の北京オリンピックを視野に入れた高速連写のデジタル一眼である。製品の型番としては「D100」、「D200」に続く中堅機のシリーズになるが、同社では、D3がフルサイズ「FXフォーマット」のフラッグシップで、D300はAPS-Cサイズ「DXフォーマット」のフラッグシップと位置付けている。
D300を試用してまず感じるのは、操作フィーリングの心地よさだ。レンズやバッテリーを含めると1キロを超える中量級のマグネシウム合金ボディは、ラバーグリップによってしっくりと手になじみ、シャッターボタンや各種ダイヤルは操作しやすい位置にある。倍率0.94倍のペンタプリズムファインダーは、表示が大きくて見やすく、視野率は100%なので、見たままの範囲をそのまま記録できる。APS-Cサイズのデジタル一眼としては現在最も視認性が高いファインダーといっていい。
電源を入れると瞬間的に起動し、シャッターボタンの半押しで最大51点測距のAFがほぼ無音でスピーディに作動する。AFスピードのほか、レリーズタイムラグやファインダー像の消失時間などが非常に短く、当然ながらD40やD80などの下位モデルとはレリーズした瞬間のスピード感がまるで違う。また、これまでの同社上位モデルから継承した特徴として、衝撃吸収バランサーを内蔵し、レリーズ時のミラーショックを抑えていることも、心地よさを感じる大きな要因だ。
そして、撮影画像は3型92万画素の背面液晶でくっきりと確認可能。これまでの製品の液晶も屋外での視認性は良好な部類だったが、D300では液晶サイズと画素数を高めたことで、さらに画像の細部まで見やすくなった。拡大やインデックス表示への切り替え、ヒストグラムや各種Exif情報の表示もスムーズに行える。
新搭載または強化された様々な機能についてあれこれと語ることも必要だが、それよりもD300のいちばんの注目点は、こうした操作感やスピード、視認性などデジタル一眼としての基本部分が充実していること。各種ボタンの配置は、従来機からいくつか変更もされているが、効率よくまとまっていてすぐに把握できる。また項目が非常に多いメニューは、マイメニュー登録によって自分が使いやすいようにカスタマイズできる。
肝心の画質については、従来機D200から画素数を高めたことで解像感がややアップし、ノイズ低減処理を変更したことで高感度時の写りが向上した。クリアな色再現やオートホワイトバランスの安定感の高さも確認できた。
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