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「南仏プロヴァンスの12か月」が全世界でベストセラーとなったピーター・メイル。イギリスの広告業界で活躍した後、プロヴァンスに移住した彼の実体験が色濃く反映された同名小説を映画化した恋愛ドラマ「プロヴァンスの贈りもの」が、1月11日にDVDリリースされる。特典はプロモーション映像とオリジナル劇場予告編を収録。
ロンドンの金融業界でやり手の為替トレーダーとしてならすマックスの元に、長年疎通にしていたプロヴァンスに住む叔父のヘンリーの訃報が届く。
少年時代のマックスは毎年、ヘンリーが経営するシャトーでバカンスを過ごした。ワイン作りに生涯を捧げた彼から多くの人生哲学を学んだマックスだが、今の彼には大金を稼ぐこと以外、関心はない。
唯一の相続人であるマックスは久々にプロヴァンスの地に降り立つ。遺産を早急に売却し、ロンドンにとんぼ返りするつもりだったが、ロンドンでの世知辛い毎日とは違い、田舎ののんびりした空気に触れ、そして何より、勝ち気な地元レストランの経営者、ファニーと出会ったことで、人生の意義を再発見していく。
原作者ピーターとは30年来の親友だというリドリー・スコット監督がメガホンをとった。スコットもプロヴァンスにブドウ畑と別荘を所有しているという。映画化にあたってはフランス人スタッフを多数動員し、フランスで撮影した、まさに2人の想いが結実したウェルメイドな作品である。
「グラディエーター」では古代ローマ帝国の剣士役、「ビューティフル・マインド」では数学者、「シンデレラマン」では実在のボクサー、リドリー・スコットとは3度目の顔合わせとなる「アメリカン・ギャングスター」(2008年正月第2弾公開)では一匹狼の刑事など、さまざまな役柄に挑むオスカー俳優ラッセル・クロウ。
ここでは、仕事はできるが、誰にもその生き方を尊敬されないトレーダーを軽やかに演じている。「エディット・ピアフ 愛の讃歌」も印象的だったマリオン・コティヤールとの組み合わせも悪くない。
金儲けにしか興味のなかった男が、最悪の出会いから恋に落ちるのも、人生で最も大切な何かに気づく展開にも目新しさはないが、絵画のようなプロヴァンスの風景も素晴らしく、気持ちいい映画に仕上がっている。
関連サイト:http://jp.franceguide.com/home.html?NodeID=1129&EditoID=88417(公式サイト)
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