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れこめんどDVD:「トランスフォーマー」(HD DVD)DVDレビュー(3/3 ページ)

» 2007年12月28日 11時51分 公開
[飯塚克味,ITmedia]
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サラウンドが縦横無尽に活躍

 CH-2では中東のカタールが舞台。兵士役の俳優たちの顔に浮かぶ汗が現場の熱気を伝えてくれる。また薄っすらとヒゲが伸びた頬からは剃る暇もないことが感じ取れる。基地司令部では子供のプールで水浴びしている兵士の姿も確認できた。この基地はヘリコプターからトランスフォームする敵役のロボット、ディセプティコンに襲撃されるのだが、その時の音響デザインが猛烈な迫力だ。放り投げられる戦車やヘリが空を舞う音、光線による衝撃波、いずれも大音響で再生したくなる迫力あるサウンドに仕上がっている。もちろんディセプティコンが変身するVFXも完璧だ。

 CH-3は主人公、サム・ウィトウィッキーが登場。南極探検をした高祖父の仕事ぶりを研究発表で説明を行う場面だ。この高祖父の発見が後に重要な意味を帯びてくるのだが、しっかり映像で見せてくれるので、印象がボケない。サムはこの後、父親に初めての車を買ってもらうのだが、バーニー・マック演じる中古車屋のオーナーが嫌味な男でつい笑ってしまった。胸に付けた金色のペンダントも妙な成金趣味を感じさせる。ここで買ってもらった中古車がトランスフォーマーだとはまだサムは知らない。

 CH-8ではカタールの基地襲撃から生き延びた兵士が追っ手のサソリ型ロボットに襲われる場面。砂漠で繰り広げられる激闘ではサラウンドが縦横無尽に活躍し、空間をより広く体感できる。

 CH-10でサムはついに自分の車がトランスフォーマーであることを知る。パトカーに化けたディセプティコンに追われ、追い詰められたサムたちを救うため、車はバンブルビーというトランスフォーマーに変身する。ロボット同士の激闘ぶりも重量感たっぷり。

 戦いに勝利したバンブルビーはサムとガールフレンドのミカエラの前に姿をさらす。サムの「超最先端のロボットだ。間違いなく日本製だ」という台詞が可笑しい。車にトランスフォームし、乗るよう誘われ、ミカエラが迷っているとサムが一言。「50年後になって後悔したくないだろ」と最高の口説き文句を言う。これには見ているこちらも目頭が熱くなってしまった。

大画面・大音響で見るべし

 この後、サムたちのアドベンチャーは一気に加速。政府や軍部を巻き込んで、キューブを巡るロボットたちの一大バトルが開始する。CH-18の高速道路で他の車を巻き込んでのロボット同士の戦いや、クライマックスの市街地での激戦ぶりは下手な戦争映画を超える臨場感が味わえる。ぜひとも大画面・大音響での再生に挑戦してもらいたい。

 もしあなたが大画面の環境を持っていなかったなら、交通費を払ってでも環境を整えている友人や知人を訪ねるべきだ。もしくは近くのホームシアターショップを訪ねて視聴させてもらってもいいだろう。それだけの価値が、このHD DVDにはあると断言できる。

 すでに続編も製作中の「トランスフォーマー」。見るんだったら間違いなくHD DVDを選択してもらいたい。

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