春の行楽シーズンを間近に控え、店頭におけるコンパクトデジカメ商戦も本格化しつつある様子。LifeStyleに常設のお手軽アンケートツール「QuickPoll」を利用して、コンパクトデジカメ購入時に重視する項目を調べてみた。
アンケートには「画素数」「顔(笑顔)認識」「ズーム倍率」「広角レンズ」「軽さ・薄さ」「デザイン」の項目を用意したが、飛び抜けて支持されたのが「広角レンズ」。以下に「デザイン」「ズーム倍率」「軽さ・薄さ」が続き、「画素数」「顔(笑顔)認識」はあまり支持されなかった。
コンパクトデジカメで「広角レンズ」といえば広角側が28ミリや25ミリスタート(いずれも35ミリ換算)のレンズを指すことが一般的だが、その存在をメジャーなものにしたのは、2006年春登場のパナソニック「DMC-FX01」だろう。それまでにも広角レンズを備えたコンパクトデジカメは存在していたが、DMC-FX01はスリムなボディに光学式手ブレ補正機能や3.6倍ズームなども兼ね備え、ヒット製品となった。
同社は広角レンズをその後もスリムコンパクトデジカメに採用し続け、最新モデルの「DMC-FX35」では25ミリスタートとしてきた(光学ズームは4倍で望遠側は100ミリ)。ただ、他社のスリムタイプコンパクトデジカメに目をやっても広角レンズの搭載は珍しいものではなくなりつつある。
ソニー「DSC-W170」、カシオ「EXILIM ZOOM EX-Z200」、リコー「R8」、ニコン「COOLPIX S600」はいずれも28ミリからのレンズを搭載しているが、キヤノンのみは広角レンズの搭載にあまり積極的ではないようで、「IXY DIGITAL」シリーズのレンズは大半が35〜38ミリからのスタート。「IXY DIGITAL 910 IS」のみが28ミリスタートだ。
広角レンズのありがたさは旅行や飲み会など、気軽なスナップ撮影にカメラを使ってみると身をもって体験できる。特に室内では被写体までの距離を稼げないことが多いので、ワンショットで室内の全員をおさめられるのはうれしいところ。屋外でも遠近感のある写真を撮りやすい。
「○倍ズーム」のような数字的なインパクトには乏しいが、使ってみてこそ、そのありがたみがよく分かる。広角レンズへの支持が高いのは、コンパクトデジカメの普及も進み、より「自分の使うシーンで便利なスペックがなにか」の理解が浸透してきた結果といえそうだ。
画素数に対する支持が低かったのは、コンパクトデジカメにおける高画素化がある程度進むところまで進み、差別化要因とはならなくなったためだろう。現行製品では800万画素クラスCCDの搭載が当たり前になり、1000万画素を越えるCCDを搭載した製品も珍しくない。画素数だけで言えばデジタル一眼レフとも比肩するレベルだ。
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