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ティム・バートンとジョニー・デップといえば、「シザーハンズ」に始まり、「エド・ウッド」「スリーピー・ホロウ」「チャーリーとチョコレート工場」など次々と作品を世に送り出している盟友である。そんな2人がトニー賞8部門に輝くスティーブン・ソンドハイムのミュージカルを映画化した「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」が、6月11日にBlu-ray Disc化される。価格は4980円。
本編ディスクのみの1枚組。特典はメイキング映像、ドキュメンタリー、キャストについて、音楽や美術デザインの検証、ミュージック・クリップ、ロンドンの記者会見の模様、50枚のスチール・ギャラリーなど約163分のボリュームだ。同時リリースされるDVDは特典ディスク付きの2枚組で、価格は3980円。
19世紀、無実の罪で15年間も流刑地に送られていたベンジャミン・バーカー(デップ)が監獄から脱獄し、故郷のロンドンに舞い戻る。自分をワナにはめ、妻と娘を奪った悪徳判事(アラン・リックマン)に復讐するためだ。彼はスウィーニー・トッドと名乗り、ミセス・ラベット(ヘレナ・ボナム=カーター)が営むパイ屋の2階で理髪店を始める。だが、ある日、同業の男(サシャ・バロン・コーエン)に正体を見破られたトッドは衝動的に彼の喉を切り裂いてしまう。死体処理に困っていたトッドに、ミセス・ラベットは男の肉をパイにしようと提案する……。
いわゆるポップなミュージカル映画とは真逆にある、おどろおどろしく血生臭い復讐劇。なにせ、客は改造イスで殺され、あっという間に処理され、パイとなって店頭へ並ぶのだから。
それにしても、デップは器用な役者だ。異様なルックスで歌声を初披露しているが、これが実に魅力的。朗々と歌い上げることよりも、復讐の鬼と化したスウィーニー・トッドの感情表現を優先させているので、ミュージカル嫌いでも入り込めるはず。他の出演者もハマっていて、キャスティングの妙を味わえる。
映像はグレーで統一され、ダークな画面に真っ赤な血がドバッと飛び散る。ただ、トッドが妻子と幸せに暮らしていた時代の回想シーンは華やかな色彩に。ビジュアルが彼の心理を物語っているようだ。
スプラッターなシーンが多いので万人向けではないが、猟奇的な物語をどこかコミカルに、そして愛情タップリに描いているのは、まさにバートンとデップのゴールデン・コンビならでは。凝りに凝った完成度の高いビジュアルをBlu-ray Discで隅々まで堪能してほしい。
関連サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/sweeneytodd/(公式サイト)
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