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第94回 春の花と名前と季節の関係今日から始めるデジカメ撮影術(1/3 ページ)

» 2008年04月10日 08時30分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

マクロで近寄ってでかく撮る

 まずは花にぐぐっと近寄って大きく撮ってみる。カメラをマクロモードにする。そのとき、自分のカメラは何センチまで近寄れるかをチェックしておくこと。なぜならマクロ時のピントはとてもシビアだからだ。

ピントが手前に合っちゃったものと(左)、真ん中に合ったもの(右)

 ちょっと極端にアイスランドポピー(ケシ科)のおしべとめしべを撮ってみた。大きくして見るとピント位置の違いが一目瞭然。ピント位置が少しずれただけで大きな違いになっちゃうのだ。

 コンパクトデジカメはピントが合った位置が緑の枠で表示される(機種が多い)が、同じ枠内なら「手前にあるものにピントが合いやすい」傾向があるので、マクロでめいっぱいアップにして撮るときは、撮った後再生して拡大して狙った位置にピントがきているかを確認しよう。

 ずれてたら再挑戦。

ちなみに全体像はこんな感じ。かなり華やかだ

 もうひとつ、マクロ撮影時に気をつけるべきは風。風が吹くと被写体ブレしちゃうし、風で花が前後に揺れるとその分ピントもずれちゃう。

 マクロで撮ったウグイスカグラ(すいかずら科)の花である。1枚目(左)は風で揺れてしまったが、2枚目(右)はOK。


 実はこれ連写モードで撮っている。風が吹くとブレる、構図・微妙なピント位置がずれる……となかなか大変。風があってやばいかなと思ったら、連写モードでたくさん撮っておくと楽。

 次に気をつけたいのは露出と色。

 特に赤や黄色の花はやばい。デジタルの画像って明るくなればなるほど色が薄くなって真っ白になっていく。赤い花(真っ赤なバラとか)は光が強く当たったとこだけ紫色っぽくなるし、黄色い花は不自然に白く光っちゃう。

 これは黄色くて小さい花が可愛いヒュウガミズキ。


 背景が緑でちょっと暗かったせいで、黄色い花が白くトんでしまった。これではどんな花なのかよく分からない。

 そういうときはマイナスの補正をする。

−1の補正と(左)、−2の補正(右)

 −2まで補正すると薄い黄色はきれいに出るが、逆に背景が暗くなっちゃう。これは背景が日陰で手前の花には日差しが当たってるという、明暗差が大きすぎる状況だから。

 普通はちょっと角度を変えたりもっと近寄ったりして撮ればOK。


 そういえば、春って黄色い花が多いよね。これといいタンポポといいレンギョウといい、菜の花といい、スイセンといい、サンシュユといい。なんでだろう。これはサンシュユ。


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