東芝は5月15日、HDD&DVDレコーダー「VARDIA」シリーズの新製品として、フラグシップモデル「RD-X7」を含む4機種を発表した。2月のHD DVD事業終息を受けて光学ドライブはDVDマルチに変更されたが、一方でネットワーク経由でDVDソフトを購入できる「DVD Burning」や高速起動モードを搭載した機種をラインアップするなど、「アグレッシブな仕様」(同社)を盛り込んだ。6月中旬から順次発売する。
新製品はフラグシップの「RD-X7」、スタンダードモデル「RD-S502」「RD-S302」、そしてエントリーモデル「RD-E302」の4機種。これに既存のVHS一体型DVDレコーダー「RD-W301」を加えた5機種で同社はオリンピック商戦に臨むことになる。
型番 | RD-X7 | RD-S502 | RD-S302 | RD-E302 |
---|---|---|---|---|
HDD容量 | 1Tバイト | 500Gバイト | 300Gバイト | 300Gバイト |
光学ドライブ | DVD-R/-R DL/-RW/RAM(RD-X7のみカートリッジ付きのDVD-RAMに対応) | |||
チューナー | 地上/BS/CS110度デジタル×2、アナログ地上波×1 | 地上/BS/CS110度デジタル×1、アナログ地上波×1 | ||
MPEG-4 AVC記録+HD Rec | ○ | ○ | ○ | − |
高速起動 | − | ○ | ○ | − |
DVD Burning | − | ○ | ○ | − |
スカパー!連動 | ○ | − | − | − |
i.LINK | ○(TS入出力) | ○(TS入出力) | ○(TS入出力) | − |
モニター出力 | ○ | − | − | − |
実売想定価格(※) | 16万円前後 | 11万円前後 | 9万円前後 | 7万円前後 |
発売時期 | 6月中旬 | 7月上旬 | ||
あつかいに立った東芝デジタルAV事業部の下田乾二事業部長は、「残念ながらHD DVD事業を終息することになり、『東芝のレコーダー事業はどうなるのか』という声をたくさんいただいた」と、この3カ月間を振り返る。
「HD DVDがなくても、VARDIAは確固たる信念を持って進めていく。次世代DVD戦争が終わったとはいえ、現在も単体レコーダーの約75%は赤(赤色レーザー、DVDの意味)の市場。VTRはピーク時で年間800万台規模の市場を形成したが、現在のレコーダーはその半分にも満たない。そこに積極的に訴求していきたい」(下田氏)。
エントリーモデルの「RD-E302」を除く3機種は、MPEG-4 AVCトランスコーダーを搭載し、DVDへのハイビジョン記録を可能にする「HD Rec」をサポートしている。周知の通り、HD RecはBDレコーダーの「AVCREC」と互換性がなく、次世代DVD戦争の“残り火”といえそうだが、同社はむしろ積極的に機能を強化した。
MPEG-4 AVC記録時にビットレートを3.6Mbpsから17Mbpsまで47ステップで設定できる柔軟さは「RD-A301」と同じ。新しいのは、直接HDDへMPEG-4 AVC録画できることと(A301はバージョンアップで対応)、「HD Rec」でダビングできるメディアが拡大したことだ。従来はDVD-Rのみだったが、DVD-R DL/-RW/-RAM(3倍速以上のCPRM対応メディア)にも書き込める。また、TSタイトルをTSEタイトル(MPEG-4 AVC)に変換ダビングする際、チャプターが継承されるようになった点も大きな改善だろう。
同様に「ダビング10」への対応も、編集機能に注力するRDシリーズらしい柔軟な仕様になった。「単にダビング10に対応したといっても、各社のアプローチはそれぞれ異なる。VARDIAの場合、プレイリストからのコピー/ムーブにまで対応しているため、できることの幅が広い」(片岡氏)。
例えば本編だけを集めたプレイリストを作り、DVDへダビング。この場合、プレイリストに含まれる部分はコピー可能回数が1回減るが、ダビングしていない部分はコピー可能回数を維持できる。また複数の録画タイトルにまたがったプレイリストを作ってDVDへダビングすることも可能だ(プレイリストの元になったHDD上のタイトルはそれぞれコピー可能回数が1回減る)。
さらに、プレイリストを使ってタイトルの一部をHDD内で“ムーブ”すると、移動した部分とオリジナルタイトルはともにコピー回数を維持した状態で残すことができる。コピー回数を減らさずにタイトルを“分割”したいときに便利だ。
一方、プレイリストを使ってタイトルの一部をHDD内で“コピー”すると、ムーブのみ可能なオリジナルタイトルの複製ができる(もとのタイトルはコピー8回、ムーブ1回になる)。これを利用してチャプター分割を行えば、チャプターを別々のDVDにムーブ可能。複数の歌番組からアーティスト別のディスクを作成したい人などには有用だという。
このほかにも、コピー可能回数が異なるタイトル結合しても(通常はコピー可能回数が少ないほうに合わせてしまうが)、チャプターを結合しない限りは、それぞれのチャプターがコピー可能回数を維持していて、再び分割した場合には本来のコピー回数表示に戻るといった細かい配慮もある。ダビング10の枠内で、そのメリットを最大限に享受するための仕様といえそうだ(RD-E302は一部機能に非対応)。
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