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“5倍録画”の「AQUOSブルーレイ」新登場エコモード搭載(1/2 ページ)

» 2008年05月19日 17時35分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 シャープは5月19日、BDレコーダー「AQUOSブルーレイ」の新製品3機種を発表した。同社製レコーダーとしては初のMPEG-4 AVC/H.264トランスコーダーを搭載。パナソニック製品を上回る“5倍録画モード”が自慢だ。「北京五輪では、主な競技の決勝戦などを米国のゴールデンタイムに合わせて放送する。このため日本では平日の午前中というケースが多くなり、レコーダー需要が高まるはず」(同社)。

 ラインアップは、内蔵HDDが1Tバイトの「BD-HDW30」、500Gバイトの「BD-HDW25」、250Gバイトの「BD-HDW22」。いずれもオープンプライスで、7月1日に発売する予定だ。店頭想定価格は、BD-HDW30が28万円前後、同HDW25が18万円前後、HDW22は15万円前後になる見込み。

photophoto 「AQUOSブルーレイ」の最上位モデル「BD-HDW30」。前面パネルにIrSSポートやHDV/TS対応のi.LINK端子、写真入力用のUSB端子などを備えている
photophoto 500Gバイトの「BD-HDW25」(左)と250Gバイトの「BD-HDW22」(右)。外形寸法はいずれも434(幅)×343(奥行き)×68(高さ)ミリ

 MPEG-4 AVC/H.264記録には、新搭載の「MPEG-4 AVCトランスコーダー」を使用する。MPEG2-TSで送信されるデジタル放送を“絵”として再現した後で圧縮作業を行うエンコードと異なり、一定の状態まで展開したデジタルデータをH.264へ変換する手法だ。解像度の変更を行わないこともあり、エンコードよりも高画質な変換が期待できる。

 AQUOSブルーレイは、HDDへの直接録画とダビング時の両方でMPEG-4 AVCを利用できる。直接録画の場合、録画モードは「2倍モード」「3倍モード」「5倍モード」の3つから選択可能だ。それぞれの平均ビットレートは下表を参照してほしいが、BSデジタル放送(平均24Mbps)のTS記録(DRモード)に対して、2/3/5倍の録画時間を実現しているという。前述のように解像度は変更しないため、HD放送なら1920×1080ピクセルのフルハイビジョン解像度を維持できる。

 「2層BDメディアを使えば、フルハイビジョン解像度のまま21時間を超える録画が可能になる。連続ドラマを1枚のディスクに収めるといった使い方ができるだろう」(同社)。

photophoto 録画番組一覧画面では、各番組の横に録画時間とともに「3倍」「5倍」といったアイコンが付く

 このうち2倍/3倍モードでは、映像のみトランスコードを行い、デジタル放送のAACサラウンド音声データや番組連動データは維持される。「2倍モードの場合、平均ビットレート12Mbpsのうち、1.5〜3MbpsをAAC音声と連動データで使用する。北京五輪などのスポーツ番組で放送と連動して送られてくるスコアや選手別の成績などを閲覧できる」。一方、平均ビットレートを4.8Mbpsまで抑えた5倍モードの場合はそれらの情報を削除する仕様だ。

録画モード 平均ビットレート 補足
DRモード 17〜24Mbps 放送波をそのまま記録、サラウンド音声や連動データを保持
2倍モード 12Mbps MPEG-4 AVC/H.264記録。サラウンド音声や連動データを保持
3倍モード 8Mbps MPEG-4 AVC/H.264記録。サラウンド音声や連動データを保持
5倍モード 4.8Mbps MPEG-4 AVC/H.264記録。サラウンドや連動データは省略(音声はAAC)
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