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初の16ビット処理、三菱が液晶テレビ“REAL”の新フラグシップを発表(1/2 ページ)

» 2008年08月19日 17時03分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 三菱電機は8月19日、液晶テレビ「REAL」シリーズの新製品として、フラグシップモデル「MZWシリーズ」を発表した。40V型と46V型の2機種を10月21日に発売する。価格はオープンプライス。店頭では46V型が40万円前後、40V型は30万円前後になる見込みだ。

photophoto 「MXWシリーズ」と「MZWシリーズ」(左)。46V型の「LCD-46MZW200」(右)

 「MZWシリーズ」は、お得意の光沢液晶パネル「DIAMOND Panel」に新開発映像エンジン「DIAMOND Engine PRO III」を組み合わせたハイエンドモデルだ。もちろんパネル解像度は1920×1080ピクセルのフルハイビジョンで120Hz駆動と中間フレーム生成による「倍速ピクチャー」をサポート。チューナーは地上/BS/CS110度デジタルチューナーとアナログ地上波を1基ずつ搭載している。

photo 三菱電機、京都製作所AV機器製造部の石井良典部長

 光沢コートは、滑らかな表面処理がパネル内部からの光の拡散を低減し、深い黒とツヤのある映像表現を可能にする。また「カタログスペックには入らないが、斜めから見たときの“白浮き”も改善している」(同社京都製作所AV機器製造部の石井良典部長)。

 一方のDIAMOND Engine PRO IIIは、業界最高となる16ビット処理を実現した。もともと8ビットの映像信号を16ビットに拡張して内部処理を行うため、階調性が向上するとともに、階調の粗さに起因していたノイズを除去できるのがメリット。液晶パネルは10ビット表示のため最終段でディザ処理を行うが、滑らかでキメの細かい映像を再現できるという。

 また、独自のノイズ軽減技術「CNR」(Color Noise Reduction)は、動きの激しいシーンに出るブロックノイズや青空など鮮やかな色が広がっている部分に出やすい色ノイズなど、画像圧縮伝送特有のノイズを低減。ダイナミックガンマ補正は、従来の2点補正から16点補正に変更され、より柔軟にガンマ特性を変更できるようになった。

photophotophoto 「DIAMOND Panel」の概要(左)と「DIAMOND Engine PRO III」の機能(中、右)

 コントラスト性能は、ダイナミックコントラスト比で1万5000:1。この数値はテレビシステムとしての表示性能を示したもので、考え方としては他社の“テレビコントラスト”などと同じだ。パネル単体のコントラスト比は先代の「MZW100シリーズ」と同じ3000:1となる。「従来の表示では市場で比較されるときに不利に働くため、他社に合わせた」(同社)。

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