第4回 デュアルコーデックのビクター「GZ-40HD」、アクティブ派に三洋「DMX-HD1010」
第3回 BDでノンストップの日立「DZ-BD10H」、AVCHDの限界に挑むキヤノン「HF11」
第2回 笑顔を切り取るソニー「HDR-CX12」、マニュアル派も満足の松下「HDC-HS100」
日立製作所「DZ-BD10H」
日立製作所の「DZ-BD10H」は、記録メディアにSDメモリーカードとHDD(30Gバイト)、加えて、8センチのBlu-ray Disc(BD)もしくはDVDを利用する。フルHDビデオカメラは各社から投入されているが、メディアにBDを採用するのは同社製品だけだ。
撮像素子には1/2.7型CMOSセンサーを搭載しており、動画撮影時の有効画素数は約467万画素(16:9)。レンズは光学10倍ズームレンズで、焦点距離は45.6〜456ミリ(35ミリ換算時、16:9)、F値はF1.8〜F3.0。光学式の手ブレ補正機能も搭載する。モニターは2.7型21万画素のワイド液晶で、ビューファインダーは非搭載だ。
本体サイズは79(幅)×87(高さ)×140(奥行き)ミリ、約575グラム(撮影時)で、付属バッテリーでの駆動時間はHDD/液晶モニター使用時で約1時間20分(連続撮影時間)、約40分(実撮影時間)となっている。
最大の特徴はなんといっても直接BDにハイビジョン映像を記録できること。撮影したBDディスクはPS3を含むBDプレーヤー/レコーダーでそのまま再生可能なので、それらの再生機器を所有していれば、ハイビジョン環境で撮影から鑑賞までをノンストップで楽しめる。
HDD/SDカードスロットも搭載されており、BD/DVDを含めた任意のメディアへと録画できる柔軟性も備える。HDDとSDカードにはAVCHD、BDにはBD-RE/BD-R規格準拠のMPEG-4 AVC/H.264でのハイビジョン録画が行えるが、DVDに記録する際にだけ、MPEG-2のDVDビデオ規格となる。BD再生環境も普及しているとはいえ、DVD再生環境の方が所有している人は多い。あえてDVDで録画するという利用方もアリだろう。
DZ-BD10H本体でメディア間ダビングも可能なので、「HDDへ録画した映像をBDに焼いて手渡す」なんていうことも可能だ。ただし、消費電力の問題かACアダプターを接続しないとダビングできないのはちょっと残念。外出先で気軽にメディアを配れるならばうれしかった。
人物の顔を検出してピントや露出を最適にする「顔ピタ」を搭載しており、人物撮影に威力を発揮する。後部に顔ピタ用の専用ボタンが配置され、これを押すだけで機能のオン/オフができるのは手軽でいい。
基本的にはフルオート指向の強い製品だが、逆光補正ボタンも用意されるほか、液晶わきのジョイスティックを上に押すと露出補正、下に押すとMFの設定も行える。メニューからはシーンモード(ポートレート/スポットライト/サーフ&スノー/ローライトなど)の設定が可能。ホワイトバランスはメニューから変更可能だが、変更時にはメニュー画面を経由する必要があるので頻繁に利用するには向かない。
液晶脇のジョイスティックを押し込むと、すぐさま最後に撮影した映像を再生するのは非常に便利。ボタン類がすべて日本語表記になっている点も、「初めて買う1台」として優れた配慮といえるだろう。
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