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3ダイヤルで操作性アップの新Gシリーズ3代目――「PowerShot G10」ちょっと大きくなりました(1/3 ページ)

» 2008年10月30日 11時10分 公開
[小山安博,ITmedia]

露出補正もダイヤル操作

 「PowerShot G」シリーズの最新モデル、「PowerShot G10」はクラシックなカメラを連想させるデザインに、ブラックの高い質感の外装を備えた高級コンパクトデジカメ。ボディデザインの方向性は、前モデル「PowerShot G9」(以下 G9)と変わっていない。

photo 「PowerShot G10」

 ただ、細部にはいくつかの変更点があり、正面から見るとフラッシュのある右肩が平らになり、よりクラシカルな印象になった。スペースが空いてストロボが太くなったのも細かい変化。そのためかどうかは分からないが、ストロボの範囲がワイド端で60センチ、テレ端で30センチほど伸びている。

photophoto G9と比べると、正面から見ると右肩が平らになり、レンズの鏡胴も大きくなっている(写真=左)、一方で背面のボタンレイアウトはほとんど変更なし(写真=右)

 グリップはG9よりも大きく深くなった。これまでは指がかかる部分だけにラバーが設置されていたが、グリップの大部分を覆う形になった。この変更で、持ちやすさが大きく向上している。

 ずっしりと重いボディは、質感の高さの裏返しでもある。ポケットや女性の小さいバッグから取り出してサッと撮る、という用途には向かないが、首からさげて本気で撮影する気にさせる魅力がある。

 デザイン上の大きな変更点の1つは、右肩にあったISOダイヤルが移動したことだ。左肩にISO/モードダイヤルが重ねて配置されるレイアウトに変更された。従来のISOダイヤルの場所には、ボディに半ば埋め込まれるようなかたちで露出補正ダイヤルが設置された。ISOダイヤルのように指でつまむように回すのではなく、親指の腹でこするように回す感じ。なかなか操作しやすい。

photophoto 左肩には、ISOダイヤルが下、モードダイヤルは上の2重ダイヤルが配置される(写真=左)、右肩に新設された露出補正ダイヤル(写真=右)

 これまでのGシリーズでは、露出補正をする際には露出補正ボタンを押し、背面のコントローラーホイールを回すという動作が必要だったが、ダイヤルが搭載されたことで動作が1ステップ減り、素早い変更が可能になった。

 背面のデザインに変更はない。液晶サイズはG9と同じ3.0型だが、約23万ドットから約46.1万ドットに高精細化し、見やすさが大きく向上した。液晶の質は一見してかなり高く、美しい。

photo 本体上部。相変わらず厚みのあるボディ。両手でしっかり構えるには悪くないサイズではある

 背面ボタンレイアウトに変更はない。液晶右側にコントローラーホイールがあり、その中に十字キー、さらにその中にFUNC./SETボタンがある。十字キーには上がMF、右がフラッシュ、下がドライブモード、左がマクロ切り替えが配置される。

 コントローラーホイールの周囲には4つのボタンがあり、左上がAFフレーム選択、右上が測光、右下がMENU、左下はDISPが配置されている。G9は右上が露出補正ボタンだったが、ダイヤルの新設に伴って変更され、測光の切り替えが割り当てられた。また、ボタンそのものも若干大型化したため押しやすくなった。

photo 動きが滑らかで反応のいいコントローラーホイールは使いやすい。ボタンも押しやすくなった

 背面右肩にはAF/AEロックボタン、光学ファインダー右には再生ボタン、左にはショートカットボタンが従来通り設置される。再生ボタンは、G9の光沢のあるシルバーではなく、ほかのボタンと同じくブラックになった。また、シャッターボタンもバヨネットリングの一部もシルバーからブラックに変更され、ほとんどブラック一色になった。この変更は悪くない。

 ダイヤルを回すというアナログな操作が増え、カメラを操作するのが楽しくなる感じで個人的には好感触。ダイレクトによく使う機能が操作できるので使い勝手も向上しているし、持ちやすく、液晶も見やすくなり、より使いやすくなっている。

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