操作系は、エントリークラスのデジタル一眼レフとハイエンドコンパクトデジカメが合体した感じ。
グリップ部に電子ダイヤルを持っており、主なパラメーターはそれで変更する。このダイヤルはクリック式になっており、AE時は押すと露出補正、マニュアル露出時は押すたびにシャッタースピードと絞りが切り替わる仕組みだ。
背面はハイエンドコンパクトデジカメ風。十字キーがあり各キーにショートカットが割り当てられている。メニューを使った操作はLUMIXそのものだ。クイックメニューを押すと画面の上下に並んだパラメータを十字キーでさっと操作できる。慣れれば十字キーやダイヤルを組み合わせて、必要な項目にさっとアクセスできるだろう。
撮影感覚は「一眼レフ風」で、細かな操作は「ハイエンドコンパクトデジカメ風」と思っていい。それがユニークなところだ。
機能面ではかなりLUMIX。おまかせiAモードや、各種シーンモード、インテリジェントISO感度、フィルムモード、顔検出、暗部補正、そういったLUMIXのハイエンド機(LX3やFZ28)の持つ機能が全部入っていると思っていい。だからコンパクトデジカメ感覚で使っても違和感ないだろう。
ユニークなのはモードダイヤルにある「マイカラーモード」。ホワイトバランス・露出補正・彩度の3つについてモニターで確認しながらいじれる。デジカメの知識がなくても、十字キーの操作だけで好みの絵を作れる、ある意味「デジタル写真の絵作り入門モード」みたいな機能だ。これはいい試みかと思う。
使ってみて気になったのはボタンの位置とサイズ。全体が小ぶりであり、ボタンが小さく、隅にまとまっていて押しづらいのだ。特に背面はボディがそもそも小ぶりな上にディスプレイがフリーアングルタイプで結構場所を取っている。操作系用のスペースに余裕がないのだろう。
ただし、「女流一眼」とコピーが打たれていることから分かるように、わたしのように日常的にカメラを触ってる大人の男性だけに向けた製品ではない。手が小さな人にはG1の方が扱いやすいのだろう。
機能面では、LUMIXらしさがそのまま受け継がれており、コンパクトデジカメからステップアップした人もまったく戸惑わずに使えるカメラだ。
そんなわけで、感想は冒頭に書いたとおり、コンパクトデジカメ感覚で使えながら、レンズ交換もできて、なおかつコンパクトデジカメとは格が違うフォーサーズの画質が得られる、新感覚のレンズ交換カメラなのである。
今回はコンパクトデジカメからステップアップしたい人のカジュアルな「デジタル一眼」って製品だが、デジタル一眼レフユーザーのサブカメラ、ワンランク上の高画質スナップカメラなどいろんなコンセプトの製品がそろってくれば、すごく面白い存在になるに違いない。
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