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デジタルになって帰ってきたプリンタ一体型カメラ「xiao」を楽しむレビュー(2/3 ページ)

» 2008年12月08日 08時30分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

 カメラにAFはないが、ホワイトバランスの調整やフラッシュのオン/オフ、露出補正などは行える。昼間の屋外ならかなりきれいに写ってくれるが、ダイナミックレンジが狭いのか室内では白トビを起こしやすい。感覚としては、コンパクトデジカメよりちょっと前のケータイカメラを使うイメージでいた方が良さそうだ。

 レンズは35ミリ換算39ミリ換算の単焦点レンズ。レンズは「通常」(焦点距離0.6〜1.45メートル)と「遠距離」(1.45メートル〜)のフォーカス切り替えも行える。この1.45メートルというのは使ってみると結構微妙な距離で、被写体が風景か人物かで明示的に切り替えてやらないと、ピンぼけ写真を連発してしまうことになる。ホワイトバランスや露出補正はすべてオートでもまぁ何とかなるが、このフォーカス切り替えだけは常に注意していた方がいい。

photo 側面のフォーカス切り替え

 撮影した画像は、背面の2.48型低温ポリシリコンTFTで確認できる。この液晶、視野角はお世辞にも広いといえず、ちょっと角度をつけてのぞき込むような撮影スタイルになると、色の識別ができなくなる(特に上方向の視野角は狭いようだ)。撮影と確認時には、可能な限り画面と正対すること。

 そのまま印刷するならば、「プリント」のボタンを押すだけ。ZeroInkの特性なのか、“お父さんのアルバムから持ってきた写真”ともいうような、かなり特徴的な色合いで印刷される。あざやかかつクッキリとした写実的な印刷を行う最近のプリンタとは一線を画した仕上がりだ。この仕上がりを味として楽しめるかどうかで本製品の評価はかなり変わるように思う。

photophotophoto プリントサンプル(スキャンにはキヤノン「PIXUS MX850」を使用。自動色調整と輪郭強調を含むすべての補正効果をOFFにした。解像度は300dpi)

 ちなみに、印刷元のファイルはこんな感じ。固定焦点なのでAFが甘い感じは否めないが、室外ならばかなり鮮明に写ってくれる。

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