街がきらびやかになる12月。イルミネーションを誰でもつい撮りたくなる季節がやってまいりました。そこで今回はイルミネーション&ポートレートである。
実は普通の夜景に比べると、さほどイルミネーションを撮るのは難しくない。なぜなら「実は結構明るい」から。
省エネ的観点から電気代が安いLEDを使ったイルミネーションが増えてきたけれども、発光源をそのまま撮るので、イルミネーションを撮るだけなら手持ちでも十分いけるのだ。
どちらもニコンの「D90」でレンズは18ミリからの普通のズームレンズ。コツは「マイナスの露出補正」をかけること。
夜なので背景は真っ暗。だから普通に撮るとその暗さに影響されて、必要以上に明るく撮ろうとしてシャッタースピードが遅くなり、無駄に明るくなり、手ブレしやすくなる。上の写真は-1〜-2の露出補正をかけ、ISO200で1/30〜1/50秒で撮った。手持ちでも十分ブレないで撮れるシャッタースピードだ。
だからイルミネーションを撮りたいと思ったら、マイナスの露出補正をしつつさくっと撮るべし。
そのとき注意したいのは背景。背景は暗い方がきれいに光ってくれる。背景が明るいと(例えばお店のウインドウやネオンサインなどが入っていると)、こんな風になっちゃって風情が足りないから。
でも、夜景をバックにポートレートを撮ろう、と思うと、かなり話が違ってくる。イルミネーションは発光してて明るいけど、人の顔は光ってないからだ。そこでフラッシュの光を当てて、人の顔を明るく照らし、背景のイルミネーションの明るさとのバランスを取る必要がある。
面倒を避けるには、ほとんどのカメラが持っている「夜景ポートレートモード」を使うのが簡単。夜景に明るさ(露出。実際にはシャッタースピード)を合わせつつ、それで手前の被写体がいい明るさになるようフラッシュの光量を調整して撮ってくれるモードだ。
夜景がうまく撮れるようシャッタースピードが調整されるため、シャッタースピードは遅くなり、一般に「スローシンクロ発光」と呼ばれる光り方になる。カメラのフラッシュ発光モードに「S」って書いてあるアイコンがあれば、それがそうだ。
シャッタースピードが遅いので、できれば三脚を。
ともあれ、撮ってみる。
ピントが合わないじゃんっ。明るい繁華街なら周りの灯りがあるからいいけれども、そうじゃないときは「人の顔は光があたってないので真っ暗=暗いのでAFが効かない=背景にピントが合っちゃう」のである。
ここは公園内のイルミネーションなので、基本的に「暗い」のだ。あまりに暗くてはピントを合わせようがない。
そういうときはどうしよう。
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