ジョギングやウォーキングをするときは音楽を聴くという人は少なくないだろう。だからこそ運動のペースに合った音楽でというニーズは高い。健康ブームに伴って、いまやiPodなどの携帯音楽プレーヤーや、ケータイ電話などでも運動をサポートするサービスを提供している。1月にヤマハから発売された「BODiBEAT」は、ジョギングやウォーキング時の利用を想定したデジタルオーディオプレーヤー。加速度センサーが搭載され、ユーザーが「歩く」「走る」ペースに合ったテンポの曲を再生する機能を持つ。早速BODiBEATを携え、近所を走ってみることにした。
ワークアウトを始める前に、USBケーブルでPCとBODiBEATをつなぎ充電を行っておく必要がある。BODiBEATには、本体内蔵の音源と、デジタル楽器の演奏データを「記録」「再生」するシーケンサーを利用して楽曲を生成する「BODiBEAT Mixer」機能が搭載されており、本体内に運動ペースに合った曲がない場合も、自動的にペースにぴったりの曲を瞬時につくり出し再生することができる。その組み合わせパターンは10万通り以上で、同じテンポでも毎回違う楽曲が再生される。なお、曲そのもののスピードは変わらず、走る(または歩く)ペースを変えると、自動的にペース変更が感知され、変更後のペースに合ったテンポの曲に切り替わるようになっている。
BODiBEAT Mixer機能で再生される曲だけでなく、自分のお気に入りの曲を聴きながら運動したいという人もいるだろう。もちろんこちらも対応していて、付属ソフト「BODiBEAT Station」(Windows専用)をインストールすれば、BODiBEAT Stationを通じて音楽を転送できる。BODiBEAT Stationでは、MP3、WMA、AAC、WAVファイル形式の曲データの利用が可能だ。
また、音楽優先度設定で、内蔵のBODiBEATソングと、付属ソフトを使って本体に取り込んだ曲の再生の優先度の設定も行える。自分のお気に入りの曲を再生したい場合は、優先度を「ユーザーソング」もしくは「ミックス」に設定しよう。
充電や曲の追加が完了したら次は本体の設定へ。電源ボタンを押して電源を入れたあと、日付やユーザー情報(心拍数、歩幅、身長、体重、生年月日、性別)を入力し初期設定を済ませておくのだが、いいかげんなユーザー設定は後々命とりになる。特に注意したいのが“歩幅”だ。走行距離は、この歩幅の設定をもとに算出されるので、特に正確な入力が求められる。つまり歩幅を正確に入力することで、より実際の走行距離に近づくということだ。歩幅の測定方法が分からない場合は身長、体重をもとにした推測値が入るので、ヘタにいじらずそのままにしておいた方がいいだろう。実は筆者がヘタにいじった張本人で、最初適当に入力して使い始めてしまったら、おおよそ8キロは走っていたはずの距離は2.5キロと記録されてしまっていた……。ミナサン、キヲツケテクダサイ。
こういった初期設定も含め、説明書を注意深く読まないと本体の操作方法に戸惑うことが多かった。2つのつまみ式ボタンで、選択、決定、音量の調整など、すべての操作が行えるのだが、どちらのつまみを使えばいいのか、それとも同時に使うのか、覚えるまでの間は迷ってしまう。ボタンが大きいので一度覚えてしまえば、比較的操作は楽になるのかもしれないが。
本体サイズは75.7(幅)×38.0(奥行き)×20.1(高さ)ミリと見た目は小柄ながら、意外にも(65グラム)ずっしりとした重みがある。腕に装着するとさらにその重さを感じるので、どちらかというと男性向きのアイテムなのだと思う。ただし、アームバンド(左腕に装着)も付属されて、十分に固定されるので走っているときの抵抗は少ない。
仕上げに付属の防滴仕様イヤフォンと脈拍センサーを取り付ける。イヤフォンはケーブルを耳の上にかけ、そこからイヤフォンを下ろして耳に入れる。イヤフォンとつながっている脈拍センサーは左の耳たぶに付ける。イヤフォンや脈拍センサーの位置を変えてしまうと、走っている際にイヤフォンがとれやすくなったり、正確な数値を計測することができないので、ガイド通りに装着することをオススメする。イヤフォンと脈拍センサーを装着したら、ケーブルのスライダーを自分の頭のサイズに合わせる。ようやくすべての準備が整った。
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