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「スペースインベーダー筐体型バンク」で、いまさら“名古屋撃ち”を研究する(2/2 ページ)

» 2009年04月02日 17時49分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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 じっくりチェックして、なんとなく理解した。名古屋撃ちとは、インベーダーの群れが一番下まで下りてくるのをひたすら待ち、砲台の真上まで来たら端から一気に倒していく手法のようだ。砲台の直上にいるインベーダーから攻撃されたら終わりのように思えるが、攻撃されても砲台が壊れている様子はない。動画に添えられていた解説によると、ゲームシステムのバグで“あたり判定”が出ないのだという。

 名古屋撃ちには、それ以外にもメリットがある。スペースインベーダーの砲台は、撃った弾がインベーダーに当たるか、画面の外に出るまで次の弾を撃てない。しかし直上にインベーダーの群れがいれば、確実かつ効率良く倒していくことができる。その代わり、繊細な砲台さばきと素早いボタンワークが求められるという。

 より大きな問題は、インベーダーの群れがすぐ上に来るまで弾にあたらない技術と、リスクを冒しても待ち続ける度胸だろう。そこでもう一度、動画をチェックすると、ゲームが始まってからすぐにインベーダーの列を縦に2〜3列だけ撃破していることが分かった。こうして作った“弾の落ちてこないスペース”を利用して、インベーダーが下りてくるまで逃げているのだ。なるほど。

 では、実際に挑戦する前に「水魚のポーズ」で精神統一。小学生のころの記憶が呼び覚まされたか、一瞬だけ「おじゃまユーレイくん」の1シーンが脳裏をよぎったが、雑念は素早く振り払う。これで準備は万全だ。

photophoto 100円玉を入れてゲームスタート

 小さなレバーに手をかけ、100円玉を投入してゲームスタート。懐かしいピキューン、ピキューンという音をききながら、インベーダーをどんどん撃ちたい気持ちを抑え、右端の1〜2列を撃破。しばらくはインベーダーの弾をかいくぐり、UFOを狙いつつ群れが下りてくるのを待つ。

photo だんだん下りてきたが、この直後にゲームオーバー

 いよいよインベーダーがトーチカのすぐ上まで下りてきた。そろそろかと気を引き締めた途端、ゲームオーバーに。YouTubeの動画では、トーチカのあったところまでインベーダーが下りてきて砲台と上下に並ぶ状態になっていたのだが、筐体型バンクではトーチカの直前で終了してしまう。ここまでインベーダーがくると“占領された”と判定されるようだ。あるいは弾があたったのを見落とした可能性もあるが、何度やっても結果は同じ。Wikipediaの詳細な解説を読んで再度挑戦したが、結果は変わらなかった。残念。

 気づけば、筐体バンクの上には100円玉の山……。どんなに時間がたち、どんなにビデオゲームが進化しても、プレイする人間にはあまり進歩がないようだ。

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