とにかく邪魔なのが「アミ」である。
アミと戦うときのポイントは2つ。ひとつめは、アミではなくその奥の動物にピントを合わせること。当たり前だけど、アミにピントが合ったらアウト。
ちなみに、コンパクトデジカメはデジタル一眼に比べ「被写界深度が深い」ことがほとんどなので、アミにもアミの向こうの動物にもピントが合ってしまう。アミと戦うにはちょっと向いてない。
で、どうするか。頭にピントの法則を入れておくといい。
ここで狙うのは、「手前にあるアミを思いきりボケさせて目立たなくさせる」ことだ。メインの被写体とボカしたいもの(この場合はアミ)の距離が離れている方がいい。よって相手がアミの近くにいると難しい。
写真には、絞りを開けば開くほど被写界深度が浅くなる=手前のアミが大きくボケて目立たなくなるという特性がある。よって、できるだけ明るいレンズで絞り開放で撮ること。今回はF5.6のレンズだったが、もっと高くて重いレンズだとF2.8の望遠レンズなんてのもある。まあそこまで用意するのは大変だけど。
さらに、レンズは望遠であればあるほど被写界深度が浅くなる。
つまりこういうこと。
今回はちょうどアミに日差しが当たって反射してたのでよけい目立ってしまった。なお、デジタル一眼のAFはかなりピンポイントにも合わせられるので、画面中央のAF枠をうまくアミの目の隙間にもっていけば、アミ越しでも結構AFで撮れます。だめなときはMFで。
ではもうちょっと目立たないのを。
目立たないといっても、どうしてもアミ目がモヤっとした線となって残っちゃう。そんなときは、目元や顔など、ポイントとなる部分にアミ目が重ならないよう、AFロックしたあとでちょっとだけずらしてやるといい。
それにしても、なまめかしい、よい顔をした猿である。ちょっと見入ってしまった。
こんな感じで、アミ目越しでもデジタル一眼+望遠レンズならなんとかなるのである。さらに、相手がアミ目より遠くにいてくれると、ちょうどアミの隙間から全体を見えるので、一目見ただけでは、アミ目越しとは分からない写真になる。
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