この「チェ コレクターズ・エディション」は、カリスマ的存在ともなっている革命家 チェ・ゲバラの半生を2部作で描いた歴史ドラマ、「チェ 28歳の革命」と「チェ 39歳 別れの手紙」の2作品をセットにしたBDボックス。
特典はスタジオジブリの名物プロデューサー、鈴木敏夫氏とスティーヴン・ソダーバーグ監督の対談や、監督と主演ベニチオ・デル・トロの日本国内でのプロモーション映像、製作スタッフへのインタビュー、主要キャストへのインタビューなど80分に及ぶ。なお、今のところ単品発売のアナウンスはされていない。
カストロとともにキューバに革命の嵐を巻き起こしたゲバラ。第1部の「28歳の革命」では、キューバ革命を志すカストロとの出会いや、部隊を率いる司令官として革命に身を投じていく姿を描く。第2部の「39歳 別れの手紙」は、キューバ革命成功後、独裁政権下のボリビアに潜伏し、政府軍を相手にゲリラ戦を戦うも、銃殺されるまでの1年間を描く。
2作あわせて265分という大作。ゲバラの理念がトントン拍子で実現化していく第1部。すべてが裏目に出てしまう第2部。この明と暗は生と死の対比であり、続けて見ることでダイナミズムをより感じられるはず。
ゲバラの肖像がなぜ今もTシャツにプリントされ、若者のカリスマになっているのか?それは彼が革命家だったからだ。そのことがよく分かる。ただし、エンタメ性はゼロに等しいので、ゲバラに関心のない人はやや退屈してしまう可能性も(6月12日発売/ソニー・ピクチャーズ/9960円)。
2006年秋にNYビーコン・シアターで行われた、世界最大のロックバンド、ザ・ローリング・ストーンズのライヴを収録したドキュメンタリー。BDは本編ディスクのみを収めたデラックス版と、限定生産のコレクターズBOXの2種類を用意。
本編ディスクの特典には「アンダーカヴァー・オブ・ザ・ナイト/Undercover Of The Night」「黒くぬれ!/Paint It Black」「リトル T&A/Little T&A」「アイム・フリー/I'm Free」のボーナス追加曲、「ジャンピン・ジャック・フラッシュ/Jumpin Jack Flash」「サム・ガールズ/Some Girls」「ファーラウェイ・アイズ/Far Away Eyes」「オール・ダウン・ザ・ライン/All Down The Line」のマルチアングル映像、メイキング映像、予告編集を収録。コレクターズBOXは特典ディスクを追加した2枚組で、封入特典は特製Tシャツや解説書など。
監督はマーティン・スコセッシ。スキあらばストーンズの名曲をスクリーンに響かせてきた彼にとっては、本作を作ることは念願だったはず。収容人数わずか2800人という小規模会場の中に18台以上のカメラを持ち込み、白熱のステージ、独特の熱気をとらえている。
狙った画を一瞬たりとも見逃したくないスコセッシと、ギリギリまで曲順を決めないストーンズ。これは映画界と音楽界に君臨する両雄の、まさにガチンコ勝負。還暦を過ぎてもロックし続けるストーンズはとにかくカッコイイ。ライヴにかぶりつきで観る臨場感が味わえるので、大画面、大音量でぜひ(7月3日発売/ジェネオン・ユニバーサル/6090円)。
ABBAのヒット曲で構成されたブロードウェイ・ミュージカルを、オスカー女優メリル・ストリープ主演で映画化。特典はフィリダ・ロイド監督によるオーディオ・コメンタリー、未公開シーン、メイキング映像、撮影現場の様子、未公開ナンバー「きらめきの序曲」、ミュージック・ビデオ「ギミー!ギミー!ギミー!」などを収録している。
エーゲ海に浮かぶギリシャの小島で、20歳のソフィは結婚式を間近に控えていた。母子家庭で育ったソフィの願いは父親とバージンロードを歩くこと。母親ドナの日記をこっそり読んだソフィは、父親の可能性がある母の昔の恋人3人に招待状を出すが……。
監督は舞台版も手掛けているフィリダ・ロイド。良くも悪くも舞台まんまの印象を受けるが、快活なABBAのナンバーが始まると、ついつい乗せられてしまう。一番の見どころは60歳近いとは思えないメリル・ストリープの、怖いくわいのハシャギっぷり。歌い踊るその姿は、まさにダンシングクイーン。
ABBA好きは一緒に大声で歌えばストレス発散に、そうでない方はノーテンキかつオープンマインドで鑑賞すれば「あー、楽しかった」と思えるはず(6月24日発売/ジェネオン・ユニバーサル/4935円)。
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