今回取り上げる「DMR-BWT3000」は、パナソニックの2010年春モデルの最上位に位置する製品だ。3D非対応の「BW」(DMR-BW×××)型番に対し、3D対応の「BWT」型番は全機種が3D再生とスカパー!HD録画に対応しているのが特長。中でも最上位機種となる本機は、映像/音声ともに専用回路を採用したプレミアムモデルとなる。
まず基本スペックを確認しておくと、3D非対応の「BW」シリーズの機能はほぼ網羅したうえで、「Blue-ray 3D」や放送波による3D映像の再生をサポート。さらにスカパー!HDチューナーとLAN接続することで劣化のないハイビジョン録画が行える。もちろん、2010年春モデルの特徴である2系統のMPEG-4/AVCエンコーダーも搭載。2番組同時の長時間録画や2番組同時の自動チャプターも実現した。
3D対応の3製品は、まず内蔵HDDの容量が異なる。本機DMR-BWT3000には2TバイトのHDDをおごり、DMR-BWT2000には1Tバイト、DMR-BWT1000は750Gバイトとなっている。もっともリーズナブルなDMR-BWT1000は、筐体こそほかの2機種と共通だが、HDMI出力が1系統、デジタル音声出力は光出力のみ、i.LINK/USB端子は前面のみとなる(従って無線LANアダプタも非対応)。3Dとスカパー!HD録画以外のスペックは、おおむね「BW」型番の製品に準じたものと思っていい。BWT1000は、内蔵HDDも3D非対応のDMR-BW880(1Tバイト)より少なくなっており、より手軽に3D映像を楽しむための製品という位置づけになるのだろう。
一方、本機とDMR-BWT2000については、HDMI出力が2系統で、デジタル音声の同軸出力も備えており、AV機器としてのより本格的な利用に対応できる。とくに本機DMR-BWT3000は冒頭で触れたようにプレミアムモデルと位置づけられており、DMR-BWT2000との差異も少なくない。外観で分かるだけでも、電源やトレイオープン・クローズボタンがセンサー式となっており、触れるだけで操作できる。振動吸収性の高いセラミックを使ったインシュレーターも本機のみの装備だ。
外観はBW型番の製品と大きく異なる部分こそないが、奥行きは239ミリと40ミリほど長い(BWT型番共通)。それでも他社製品と比較すれば奥行きは短い方で、インシュレーターの装備にも関わらず高さも68ミリに抑えられている。幅は他社製品と同じ(AV機器標準の430ミリ)なので、“本機なら置けて他社製品は置けない”というシチュエーションはそう多くないと思うが、奥行きが短ければ背面のケーブル取り回しなどが楽になる可能性も高い。コンパクトさはやはり魅力の1つだ。
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