省電力家電製品に対するエコポイントの付与ルールが変更されたことで、多くの家電量販店のテレビ売り場が混乱を極めているようだ。都内主要店舗はもちろん、筆者の自宅近くの量販店にも、週末だけでなく平日夜も多くのテレビ購入希望者が集まっている。筆者自身、実家のテレビを入れ替えるために1台購入したばかりだ。
例年通り、全メーカーの主要新製品を一通り画質を評価しているが、今回は単純に画質や機能だけでなく、製品の特長や実勢価格を拾いながらオススメのテレビを紹介していこう。それぞれの選択ポイントや筆者の個人的な“お気に入り”についても言及していきたい。
まずはコストパフォーマンス重視で選ぶ、市場における中心モデルという視点で1台を紹介したい。それは、日立の“Wooo”「P42-XP05」だ。えっ? プラズマなの? という人もいるかもしれない。確かに以前は42インチフルHDというサイズは、ピーク輝度の面で不十分と感じることもあった。しかし現在は発光効率も上がり、明るさも十分だ。
使用パネル、映像処理LSIともにパナソニック製だが、画質チューニングは独自に行っており、自動画質調整機能「インテリジェントオート」の振る舞いはとても優れたものになっている。長らくHDDを内蔵してきたかいあって、録画機能は使いやすく、リムーバブルハードディスクの「iVDR」を活用すれば、内蔵HDDからあふれそうな場合にも必要な番組を移しておける。さらに高精細な番組表など、使いやすさ、機能、画質、自動画質調整など、さまざまな面でトップクラスといっていい。
市場では決して大きなシェアを獲得していないXP05シリーズだが、予算と置く場所に余裕があるならば、50V型モデル「P50-XP05」はさらに良い絵を出す(→基本性能アップ、録画テレビとしての魅力も増したプラズマ“Wooo”)。42インチモデルなら市場での価格は12万ちょっと。さらにショップのポイントも貯まる。正直、これほどお買い得なモデルは過去に例がないと思うほどだ。
一方、XP05シリーズと機能や操作性の面はほとんど同じで、パネルをS-LCD(スリムブロック型バックライト搭載のLCD)とした液晶モデル「L42-ZP05」もあり、XP05シリーズと同様に素晴らしい出来だが、新製品だけに価格は上がってしまう。余談だが、IPS方式パネルを使った液晶テレビを求めている人にはZP05シリーズがイチオシだ。サイズが42V型と37V型の2種類しかないのが玉にきずだが、IPSの視野角の広さに加え、IPS最大の弱点だったコントラストが大幅改善され、そこに優れた絵作りと自動画質調整機能が加わったことで素晴らしい製品に仕上がった。
コストパフォーマンスの点で、XP05シリーズに続くのは、東芝“REGZA”の「Z1シリーズ」とソニーの“BRAVIA”「EX710シリーズ」といったあたりだろうか。とくにZ1シリーズは、実勢価格を考えると非常に高機能でお買い得感がある。
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