2ウェイの運用を可能にする軽量化と薄型化は、部品点数を減らした取り組みによる所が大きい。具体的には前面のパーツをフレームキャビネットとして一体化し部材点数を減らし、バックライトシャーシにアルミを採用。従来はパネルとセットで製造・販売していたパーツを、AQUOS F5シリーズに向けて初めて部品構成を変えて販売する手法が採られた。他にもスリム化を実現するためスピーカーボックスも新規開発して薄型化したものを搭載している。
実際にAQUOS F5シリーズの画質をチェックしても、薄型化のための無理なチューニングもなく、V5シリーズと同等の画質を実現していた。スペック上の数値ではテレビコントラストは40/32V型ともに100万:1、視野角は176度と遜色なく、壁掛を当たり前にできるモデルとして十分なスペックを確保していた。
もう1つ、柔軟な運法を可能にしたテクノロジーとして、AQUOS F5シリーズが「LC-20FE1」と同様にワイヤレスを前提にしていることが挙げられる。ディスプレイ部とチューナーユニット部の間は5GHz帯のIEEE 802.11a/nのWi-Fiで通信しており、転送に用いているのもMPEG2 TSとデジタル放送の映像ストリームをそのまま伝送する。この仕組みは、DLNAと同じ技術をベースとしている。
LC-20FE1にはなかった機能として、AQUOS F5シリーズは家庭内にWi-Fi内蔵ルーター、別室と2つのWi-Fiのアクセスポイントを有線LANケーブルで接続している環境であっても、チューナーユニット部をLANに参加さえしてあれば、ディスプレイ部をどちらのWi-Fiに参加させても接続可能になったことを挙げておきたい。実はちょうど筆者の自宅がこの環境に該当するのだが、AQUOS F5シリーズが壁掛け設置の際に電源ケーブルのみで配線できるようにするためにも、さまざまなWi-Fiの構成に対応するメリットは大きい。
ネットワーク対応テレビとしてのAQUOS F5シリーズは、放送を視聴するためのテレビからインターネット上のコンテンツを視聴する”ネットワークテレビ”としての展開も、今までの機種以上に強く意識されている。
その1つの現れとも言えるのが独自デザインのリモコンだ。一目見てもLC-20FE1を除くどのモデルともに似つかない丸みを帯びたリモコンの形状に、「マイサークル」とネーミングされたボタンを文字通りくるくると回して操作する。テレビ画面上のGUI(グラフィカル・ユーザー・インタフェース)もそれに連動するようになっていることもあって、今までのメニューを選んで階層を選んで機能を選択する……というステップから、ネットコンテンツにアクセスすることのハードルを大きく下げた。ほとんど無意識のうちにテレビ放送だけではなくネットにもアクセスしまうところに、F5シリーズの操作性の作り込みの上手さを感じる。
AQUOS F5シリーズが対応するネット上のコンテンツは多い。AQUOS専用のポータル「AQUOS City」から「YouTube」「アクトビラ」「ひかりTV」「T's TV」といった動画/映像配信サイトにアクセスでき、ネットサービスをより身近にしてくれるのは間違いない。もう1つ付け加えるなら、「マイサークル」のGUIはカスタマイズに対応していて、自分の好みのWebサイトをそのままお気に入りとして登録できるので、ちょっとしたWebアクセスなら1台で済ませられる。AQUOS F5シリーズでは、まさにテレビだけでなくネットにあるコンテンツも同列に置かれ、同じように簡単に呼び出せる仕組みとなっているのだ。
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提供:シャープ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2011年9月28日
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