テレビの新しい視聴スタイルを提案――バッファロー、HDDレコーダー3機種を発表:録画機の本質を追究

» 2011年10月19日 21時21分 公開
[池田憲弘,ITmedia]
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地上デジタル8局を自動録画する“全録”マシンが登場

 バッファローは10月19日、地上デジタル放送8局を同時に8日間連続録画可能なテレビ用HDDレコーダー「ゼン録(DVR-Z8)」など3種のHDDレコーダーを発表した。「DVR-Z8」は2011年12月中旬に出荷予定。同時発表された3波対応デジタルチューナーを搭載する2製品「DVR-S1C/500G」と「DVR-W1/1.0T」は2011年10月末に出荷予定だ。いずれも価格はオープン。実売価格はDVR-Z8が10万円前後、DVR-W1/1.0Tが3万円前後、DVR-S1C/500Gは2万円台半ばとなる見込み。

photo 地上デジタル放送8局を同時に録画する「まるっと全録」機能を搭載する「DVR-Z8」

 DVR-Z8は、地デジチューナーを9つ備えたHDDレコーダー。BSデジタル/110度CSデジタル放送には対応しない。地上デジタル放送8局を同時に録画する「まるっと全録」機能を搭載する。内蔵HDDは2Tバイトで、うち1.7Tバイトを「まるっと全録」機能の一時保存用に使用、最大8日間連続で8局同時に録画できる。録画時間は画質によって変化し、高画質なら約2日、標準害質なら約4日、低画質ならば約8日間連続で「まるっと全録」が行える。「まるっと全録」と同時に地デジ番組を通常予約することも可能だ。

 リモコンの「タイムシフト」ボタンを押すと、過去1週間の番組表を表示し、過去の番組表から録画された番組を選んで再生できる。録画番組の再生中にチャンネル切り替えが行え、「まるで今放送されているかのように」過去の番組をザッピング視聴することも可能だ。再生時には一時停止や早戻しもできる。

photophoto タイムシフト機能で過去の番組表を見て、視聴する番組を選択する(写真=左)「DVR-Z8」の背面(写真=右)

 HDDの空き容量がなくなると、全録を止めない限り古い番組からデータが消えていくが、全録で使う1.7Gバイトとは別に300Gバイトの領域を用意しており、全録で一時保存した番組の保存に使用する。また、USB接続で外付けHDDを接続してダビング保存することもできる(同時接続は1台のみ。容量は2Tバイトまで)。

 本体サイズは、430(幅)×220(奥行き)×50(高さ)ミリで、重量は約2.5キロ。消費電力は最大で31ワットで、出力端子はHDMIとコンポジットのみ。専用リモコンが付属する。

photo 「DVR-W1/1.0T」

 DVR-W1/1.0Tは、3波対応デジタルチューナーを2基備えるHDDレコーダー。2011年1月に発売した「DVR-1/1.0T」がデジタル3波、ダブル録画に対応したモデルだ。HDDの容量は1Tバイトで約163時間の録画が可能。USB接続で最大2Tバイトの外付けHDDを増設して、録画容量を増量できる。録画した番組の双方向ムーブも可能だ。また、録画中の番組を初めから再生する「追いかけ再生」機能を搭載する。

 インタフェースはHDMIとコンポジットを装備、本体サイズは240(幅)×160(奥行き)×52(高さ)ミリで重量は約1.3キロ。消費電力は最大で19.7ワットとなる。専用のリモコンが付属する。

photo 「DVR-S1C/500G」

 DVR-S1C/500Gは、3波対応デジタルチューナーを1基備えるHDDレコーダー。2011年7月に発売した「DVR-1C/500G」がデジタル3波に対応したモデルだ。寝室や書斎などでの使用を想定しており、動作音が響かないようファンレス設計となっている。

 インタフェースはHDMIとコンポジットのみ。本体サイズは200(幅)×183(奥行き)×47(高さ)ミリで、重量は約700グラム。消費電力は最大で9.5ワットとなる。暗いところで光る蓄光型のボタンを採用したリモコンが付属する。

 バッファローは、今回発表した3製品にDVR-1/1.0T、DVR-1C/500Gを加えたHDDレコーダー5製品を「らくらくTVレコーダー」シリーズと命名し、プロモーションを行うことを発表。シンプルでコンパクトなボディ、そして低価格であることをアピールする。

「ゼン録」は、録画機の本質を追究した製品

photo バッファロー 事業本部 デジタルホーム事業部長 石井希典氏

 同日行われた製品発表会では、まずバッファロー 事業本部 デジタルホーム事業部 事業部長の石井希典氏が登壇、バッファローのデジタルホーム事業の展望について述べた。バッファローは2009年からテレビ周辺機器の開発/製品化を始めているが「インターネット機能などを備え、テレビの機能がPCに近づいてきた。PC周辺機器事業で培ったノウハウや技術を生かして、テレビの使いやすくする周辺機器を開発する」(石井氏)という背景を説明した。

 石井氏は「今まではテレビの進化に追従する形で商品を展開してきたが、これからは一歩進んで、新しいテレビ文化に貢献するような商品を展開する」と今後、テレビ周辺機器市場に本格的に参入することをアピールした。

 今回8チャンネル同時録画という「まるっと全録」を発表したが、この「まるっと全録」は録画機能をシンプルにした結果、生まれたものだと石井氏は説明する。「これまで録画機はVHSからDVD、Blu-ray Discと記録メディアが進化して多機能になったが、録画予約の難しさは変わっていない」とし、「全録」が番組表チェックや、予約、消去といった録画において面倒な行動をなくしたものだと説明した。

 石井氏は、全録は予約が不要となる「究極の便利さ」を求めた機能であるとし、ユーザーを時間的制約から解放するとアピール。「そもそも録画機の目的とは、録画した番組の再生、視聴であるはず。多機能であることはいいことだと思うが、あくまで録画機は簡単に撮れて、簡単に視聴できることが大事」であるとし、録画・再生の2つに特化した製品を作ったのだと語った。

photo バッファロー 事業本部 デジタルホーム事業部 DHマーケティンググループ 山口勝寿氏

 石井氏に続いて、バッファロー 事業本部 デジタルホーム事業部 DHマーケティンググループの山口勝寿氏が登壇、「ゼン録(DVR-Z8)」の特徴や、「まるっと全録」によってテレビの視聴スタイルがどのように変わるのか説明した。話題になった過去の番組、予測不能のNGシーンが後からチェックできると紹介。録画番組のザッピングができることから「サッカーの試合など、録画番組でもリアルタイムで見ているようなライブ感が得られる」と語った。

photo バッファロー 事業本部 デジタルホーム事業部次長 荒木甲和氏

 最後にバッファロー 事業本部 デジタルホーム事業部 次長の荒木甲和氏が登壇、DVR-W1/1.0TとDVR-S1C/500Gの2製品の特徴、および「らくらくTVレコーダー」シリーズの狙いについて説明した。

 DVR-1/1.0Tなど既存の製品に対するユーザーの反応として、「操作が簡単なこと」や「機能が少ない」ことがよいという意見が多いことが、シンプルさに重点を置いた商品を展開する理由だと荒木氏は話した。また、BDレコーダーなど他の録画機器と一緒に使うというバッファローが想定していなかった利用シーンが生まれたと説明し「機能を絞り、シンプルにしたことで逆に利用シーンが広がった」(荒木氏)とアピールした。

 バッファローは、これらの「らくらくTVレコーダー」シリーズでテレビレコーダー市場の中で10%のシェアを獲得することを目標にしている。

photophoto らくらくTVレコーダーのターゲットのイメージ。テレビをあまり録画をしないような若年層や、ハイエンドユーザーが現在持っている機器に加えて使用することを想定している(写真=左)、現在のレコーダーは一般的な消費者が求めるよりもはるかに扱いづらい製品になってしまっているという(写真=右)
photophoto 3波対応デジタルチューナーを1基備えるHDDレコーダー「DVR-S1C/500G」。カラーバリエーションが豊富な別売りのパネルの販売を企画しているという。発表会の会場には参考として展示していた

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