今年も「2012 International CES」が米ラスベガスで1月10日(現地時間)よりスタートした。ここ最近はCESをターゲットにした製品発表が少なくなり、今年も見所が少ないなどと言われていたが、その中で開催前から注目製品の1つとして話題を集めていたのが韓国LG Electronicsの「55V型有機ELテレビ」だ。開幕前日の9日朝に行われたLG新製品発表会の模様を紹介しよう。
今回の発表会では、米LG Electronics USAプレジデント兼CEOのWayne Park氏と、韓国LG Electronicsプレジデント兼CTOのScott Ahn氏が登壇し、昨今の北米におけるビジネス概況と製品戦略について語った。
近年はシェア拡大で躍進するLGだが、同時に北米市場におけるテレビ販売の過当競争で業績は悪化しており、これを打開すべく次なる製品開発に注力しているのは競合他社と同じ。戦略は各社まちまちだが、LGが選んだのは「さらなる液晶パネルの大画面化」と、スマートテレビ戦略にみられる「機能の多様化」、そして今回の「55V型有機ELテレビ」のような新たな価値観を提供できる製品の開発である。
まず、差別化戦略の1つとしてLGは、パネルサイズの大型化を掲げている。これまで大型といわれていた55V型や60V型を上回る72V型、そして84V型という大型のパネル搭載製品の市場投入を予告した。
この84V型はいくつかの特長がある。その1つは、一般的なフルHDの4倍にあたる3840×2160ピクセルという「Ultra Definition」(同社)を採用した点。いわゆる4K×2Kパネルの製品だ。バックライトには背面にLEDを敷き詰める(直下型)「Nano Full LED」という仕組みが採用され、さらにデザイン上はパネルをカバーするエッジの面積が少なく、ファッショナブルなスタンドを組み合わせた「シネマスクリーンデザイン」を採用した。「Magic Remote」と呼ばれるポインティングデバイスや3Dモーションセンサーなど、ユーザーインタフェースに関する機能もユニークだ。
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