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噂の55V型有機ELが登場、韓国LG Electronics2012 International CES(2/2 ページ)

» 2012年01月11日 12時37分 公開
[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]
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 機能面では、まずインターネットに接続してネットコンテンツの閲覧が可能。「Netflix」や「Hulu」「YouTube」などはアプリを介して接続できるなど、さまざまな仕組みを用意している。

「Magic Remote」と呼ばれるリモコン型のポインティングデバイスのほか、某ゲーム機にそっくりなモーションセンサーを使ったジェスチャー入力など、さまざまな形のユーザーインタフェースで操作が可能

 こうした機能を支えるのが、LGがスマートテレビに投入している「L9」と呼ばれるチップセットだ。マルチコアのCPU/GPUに加え、3D処理に対応した各種機能が組み込まれているという。LGは第2世代に入った段階でGoogle TVに参入し、今回のCESでも対応製品の展示が行われているが、同社のGoogle TV製品にもL9が採用されているという。

LGのスマートTVでは、「L9」というメディアとアプリケーション処理に特化した独自のチップセットを採用している(左)。偏光方式の3D表示をサポート。音響も3D対応で、より深い3D体験を楽しんでほしいという(中)。LGは第2世代でGoogle TV市場に参入。以前よりはデザインの自由度や展開の柔軟性が向上しているようで、“数あるスマートテレビ機能の1つ”という扱いになっている(右)

噂の55インチ有機EL TVが登場

 そして今回の目玉となったのが、55V型の有機ELテレビだ。噂は以前よりあったものの、その実現方式やコストの面でどれだけの製品が仕上がってくるのかに注目が集まっており、今回の報道発表会でも大量の立ち見者が出るほどプレス関係者が集まった。皆、これを目当てに集まってきたものと思われる。

いよいよ55V型の有機ELテレビ発表。先ほどの幕が外され、話題の製品が登場した。LGでは薄さと軽量性、色表現の鮮やかさをアピールしていたが、価格や具体的な投入時期、消費電力や耐久性といった詳細には言及しなかった

 Ahn氏からは、詳細についての言及はなかったものの、その薄さや軽量性、色の表現力などについてとくにメリットを強調しており、実際に商用製品としてリリースされる際には、これらをセールスポイントにするとみられる。とくに55インチの大画面パネルの厚みがわずか数ミリメートルというのはインパクトが大きく、今後もいろいろな用途が考えられるかもしれない。

確かに色味がよく、コントラストが映える映像だ。ただ、報道陣のカメラが殺到したため、近付いての撮影がまともにできなかったのでご容赦いただきたい

 実際、筆者の見た印象だが、なるほど色の表現は鮮やかで、コントラストにメリハリがあり、有機ELパネルの特長をしっかり体現していることが分かる。一方、その製造方法や構造はもちろん、応答速度や視野角(ステージ遠景からしか確認できなかったため)、消費電力、耐久性、実際のコストなど、まだまだ分からない部分も多い。このあたりはCESの展示会場リポートの中で追い追いフォローしていければと思う。

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