今回は、ソニー、パナソニック、東芝の最新BDレコーダーを紹介していくとともに、DLNA/DTCP-IPによるネットワーク連携を試していこう。トップバッターはパナソニック。DIGA(ディーガ)の「DMR-BZT920」と、10.1インチという大画面を持つ防水ポータブルテレビ“VIERA”「SV-ME5000」の組み合わせだ。
まずはBDレコーダーの概要をおさらいしておこう。DMR-BZT920は、ディーガの2012年春モデルの中で最上位にあたる製品。ハイエンドの「DMR-BZT9000」は継続販売となるが、こちらはボディー設計やアナログ段などに贅(ぜい)を尽くしたフラグシップモデルという位置づけであり、一般コンシューマー向け製品としては、本機がハイエンドモデルといって差し支えない。
ディーガは、2011年の春モデルでスカパー!HD録画を含む最大4番組同時録画や最大15倍の長時間録画を導入し、秋モデルでは新しいユーザーインタフェースとUSB外付けHDDへの対応を果たすという大きなアップデートを行った。対して2012年春モデルでは目立つ新機能の導入はなく、デザインもほぼ据え置かれているが、レコーダーの基本機能となる録画機能、およびレコーダーの標準機能となりつつあるホームネットワークの2点を中心に着実なアップデートが行われている。
本機もデジタル3波チューナーを3基搭載し、デジタル放送の3番組同時録画とネットワーク経由のスカパー!HD録画を合わせて4番組同時録画が可能だ。内蔵HDDの容量は2Tバイト。1グレード下の「DMR-BZT820」と比較すると、HDD容量のほか、映像と音声信号の分離出力を可能にする2系統のHDMI出力、高画質出力のための「リアルクロマプロセッサplus」「ディテールクラリティプロセッサforBD」、高音質出力のための高音質コンデンサー、テキサス・インスツルメンツ(バー・ブラウン)製のDACの採用、光学メディア再生時の不要回路の停止機能、制振性を高めるインシュレーターど、主に出力に関連する機能が強化されている。
外観はインシュレーターの装備により、下位グレード製品より9ミリほど背が高いものの、奥行きは199ミリと極めて短く、イマドキの薄型テレビ用ラックにもすんなり収まる。前面は、ほぼ全体を開閉式アクリルパネルでカバーしたスマートなデザイン。背面は最近のレコーダーにして端子類が多いが、既にD端子やS端子などは排除されているので煩雑な感じはない。とにかくコンパクトで取り回しが良いのはディーガシリーズの特長だ。重量も3.6キログラムに収められている。
また天板左側は「Qi」(チー)規格準拠のワイヤレス充電機能が装備されており、対応機器を置くだけで充電が可能。今のところ、同社製品の対応機器はポータブルバッテリーなどに限られるものの、本機と連携が可能なポータブルテレビやスマートフォンなどで採用が進めば、充電しながら無線で連携といったことがスマートにできそうだ。
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