ディーガとは無線LAN接続することで録画番組の視聴に加え、今回のDMR-BTZ920との組合せでは放送中の番組を視聴することもできる。基本はDTCP-IPに対応したDLNAクライアントの機能だが、DIGAとの組合せではDIGAとほぼ同じUIで操作できるの便利だ。放送中の番組も一覧からチャンネルを選択する形になっており、操作に戸惑いはない。
ワンセグの電波すら届かない場所でも無線LANの電波が届けばフルセグ同等の画質で放送中の番組を楽しめるわけで、ポータブルテレビとしての魅力は確実に増す。一方気になったのはついつい錯覚を起こして「お部屋ジャンプリンク」を使っていてもリモコンでチャンネル操作をしてしまい、内蔵チューナーでの視聴に切り替えてしまったことだ。これはこれで切り替えが素早くできるともいえるが、「お部屋ジャンプリンク」での利用時は設定でチャンネル操作を無効化できるといいかもしれない。
ディーガで録画した番組は、SDカードにダビングすれば本機で再生できる。ディーガ側は無線LAN経由のダビングも可能としているが(2011年春モデル以降)本機はこれには未対応だ。SDカードの着脱にもロック付きのカバーの開閉が必要になるため、もったいない気もするが、まあ、本機のサイズを考えると外出時に持ち歩くものではないので、番組持ち出しの利用は家の中で無線LANが届かない場所で使う場合という想定なのかもしれない。
番組持ち出しを利用するには、ディーガ側で番組持ち出し用に録画番組からの変換が必要。録画予約時に番組持ち出し用の動画作成を指定しておけば、地上波でQVGA解像度の場合は録画時にワンセグ映像がそのまま保存され、これ以外の条件ではディーガが電源オフ時に番組持ち出し用の動画が作成される。
録画後に変換することも可能だが、この場合は条件に関わらず録画時間+数分程度の時間を要する。正直10.1インチ画面でのワンセグ画質は勘弁なので、本機との組み合わせで番組持ち出しを利用する場合は、未使用時にはディーガの電源をこまめに切ることが必要だ。またSDカードへのダビングもダビング10に準拠しているため、ダビングが完了した時点でコピー可能回数が減算される。スカパー!など有料専門チャンネルの録画番組(コピーワンス)はディーガから消去される点にも注意が必要だ。
番組持ち出し用の動画は、録画予約もしくは作成時に「まとめて転送」を指定しておけばSDカードへの一括ダビングも可能。後はSDカードを本機のSDスロットに装着し、メニューから「SD」→「持ち出し番組」を選べば一覧が表示され、再生できる。VGA解像度であれば画質的にも十分だ。
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