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異才の全録レコーダー「DBR-M180」&「REGZA Tablet」を試す(前編)BDレコ×タブレットを大検証(3)(2/3 ページ)

» 2012年06月25日 13時40分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
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“全録”の要「タイムシフトマシン」機能

 注目のタイムシフトマシン機能は、地上デジタル放送の最大6チャンネルを最長8日分(もっともビットレートの低いAVC低画質、3.5Mbpsに設定した場合)一時録画する機能だ。一時保存された番組は古い番組からどんどん押し出されるように削除され、8日間一時保存が可能な設定なら最新8日間の録画番組が残る仕組みだ。HDD容量は決まっているため、録画するチャンネル数を減らせば一時保存可能な期間は延びるし、録画品質を上げれば一時保存可能な期間は短くなる。なお一時保存の番組には少し制約があり、例えば直接光学メディアにダビングできないほか、おまかせチャプターが機能しないため、前述のおまかせプレイも利用できない。

 設定はいたって簡単だ。録画したいチャンネル(6チャンネル以内)と録画画質を選択すれば基本設定は完了。後はタイムシフトマシン録画を「する」に設定するだけ。なお、録画する時間帯の選択は可能で、日中は録画しないという選択もできる。例えば夜と深夜で19時〜4時のみ録画という選択も可能で、この場合は1日の録画時間が9時間で済むため、一時保存が可能な期間を一気に延ばすことができる。

タイムシフトマシン機能の利用開始はいたって簡単。レコーダーとしてのセットアップが完了していれば、一時保存するチャンネルと録画品質を選択して開始させるだけだ

タイムシフトマシン機能は必ずしも1日24時間動作させる必要はなく、時間帯を指定してON/OFFが可能だ。またシステムメンテナンスと呼ぶ時間(10分間)を設定する必要があり、この時間はタイムシフトマシン機能の録画が無効になる。この時間に不要データの削除などを行うのだろう


 タイムシフトマシン機能で一時保存した番組の再生は、基本的に電子番組表(過去番組表)から行う。番組が一時保存されている分は電子番組表も過去にさかのぼれる形だ。また電子番組表の検索機能をそのまま利用して一時保存番組を検索することもできる。

一見普通の電子番組表に見えるが、タイムシフトマシン機能で一時保存された番組の一覧。ここから番組を選んで再生が可能だ(左)。電子番組表の検索機能をそのまま一時保存された番組の検索にも利用可能。ジャンル、番組名などのキーワード、日付などを入力して番組を見つけ出す。検索結果の一覧は比較的動作も高速なのでジャンルだけを指定しての検索でもけっこう使える(右)

一時保存された番組を選択すると「見る」(再生)以外の操作も可能(左)。タイムシフトマシン機能で一時保存した録画番組もダビングなどの扱いはダビング10に準拠となる(右)


 一時保存された番組を選択すると、「再生」のほか、「保存」「連ドラ予約」が選択できる。「保存」は通常録画用HDD領域へのダビングとなり、ダビング後は自動削除されないほか、光学メディアへダビングすることも可能になる。「連ドラ予約」では選んだ番組を通常録画予約へと、そのまま設定変更できるため便利だ。たまたま一時保存されていた番組だけど、見てみたら気に入った、といった場合に活用したい。

 タイムシフトマシン機能は、既に同社の薄型テレビ「CELL REGZA」などで2年以上の実績があり、BDレコーダーへの搭載こそ初めてながら、こなれた使い勝手となっている。リモコン上でも「タイムシフト」と「番組表」ボタンは左右に分かれる形で並んでおり、過去の番組は左、これからの番組は右といった具合に操作できるので分かりやすい。

 前述のように一時保存は時間帯指定が可能で、放送波をそのまま記録するDR録画も利用できる。録画番組の恒久的な保存にはHDD間ダビングの一手間は必要となるものの、タイムシフトマシン機能を“通常録画の延長”として利用することもできるだろう。さすがに8チャンネルで録画したい番組が重なるということはまずないと思うが、2番組、3番組同時録画でも困るケースがある、というヘビー録画ユーザーにもってこいの機能だ。

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