ワイズテックが新たにオリジナルのオーディオ機器ブランド「New-Tone」を設立、その第1弾となる製品がUSB DAC搭載ヘッドフォンアンプ「eDison-01」だ。新ブランドの第1弾ということもあるためか、かなり気合いの入った多機能な製品に仕上げられている。
まずは独特なのが、真空管とトランジスタ、2つの異なるライン出力を用意したことだ。これにより、聴く音楽や音の好み、システムによって音色を使い分けられるようになっている。入力は96kHz/24ビット対応で、USBや同軸デジタル、光デジタルに加えてアナログRCAも2系統用意する。同時にライン出力はボリュームコントロールが行えることから、プリアンプとしても活用できる。
ライン出力およびヘッドフォン出力のオペアンプには新日本無線「MUSE8820D」を計2つ採用する。このほか要所に高品位志向のオーディオ向けパーツを使用した、高音質が期待できる仕様となっている。ちなみにオペアンプはICソケット経由で装着されているので、好みに応じてオペアンプの差し替えも可能である。
ボディはアルミ素材による前面のシルバー調パネルとブラックの外装で構成する。ほどよく上品だ。ヘアライン加工を施した金属感のあるフロントパネルやボリュームつまみなど、かなりていねいな作り込みがなされている。ボディサイズは260(幅)×170(奥行き)×55(高さ)ミリと一般AV機器と比べるとコンパクトなため、机上での使用にも不便はないと思われる。
フロントパネルには電源スイッチ、ボリューム、セレクタ、ヘッドフォン出力(6.5ミリ標準)を用意する。操作系はシンプルで分かりやすい。別途ドライバやソフトウェアのインストールなしに、Windows 7/Mac OS XともにOS標準のサウンドドライバで動作するので、使い始めも簡単だ。
強いて気になったのは、真空管ライン出力とトランジスタライン出力、ヘッドフォン出力、いずれも音が出っぱなしになることか。1つのボリュームで出力をコントロールするため、接続するとそれぞれから音が出力される。出力用セレクタなどの機能もあると便利だが、ヘッドフォン端子はプラグを抜けばよく、2種類のライン出力手段は真空管かトランジスタのどちらか気に入った方を多用することになるはずなので、利用者の使い方/使い分けの工夫で何とかなる問題ではある。
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