ソニー・コンピュータエンタテインメント(以下、SCE)は2月21日、米ニューヨークで開催したプライベートカンファレンス「PlayStation Meeting 2013」で“次世代コンピュータエンタテインメントシステム”をうたう「プレイステーション 4」を発表した。制作中のゲームも複数公開されたが、本体デザインや価格などは未公表。本体のみえない発表となった。
同社によると、PS4の特長は、「高い処理能力とソーシャルとの融合、思い立ったらすぐに遊べるアクセス」という。メインプロセッサには、事前のうわさ通りAMDのカスタムチップが採用される。8コアのx-86-64bitプロセッサ“Jaguar”に、“Radeonベースの次世代グラフィックエンジン”を統合。GPUはさまざまな面から性能強化が図られており、物理演算など汎用的な計算処理(GPGPU)も容易に行えるという。18個のコンピュートユニットは全体で1.84Tフロップスの浮動小数点演算性能を有しているが、グラフィック機能だけでなくコンピューティング機能にも自由に割り当てることが可能。ゲーム中でもブラウザなど別のアプリケーションを利用できるマルチタスク性も備えた。
メインメモリは、176GB/sの帯域幅を持つGDDR 5メモリを8Gバイト搭載。HDDやBD/DVDドライブも内蔵しているが、HDD容量などの詳細は公開していない。また録画関係の機能についても「現時点ではノーコメント」としている。
インタフェースには、USB 3.0をはじめ、周辺機器を接続するAUXポート、HDMI出力、アナログAV出力、光デジタル音声出力を用意する。なお、HDMI出力の仕様については、「ゲームの4K出力には対応していない。しかし、今後さまざまな出力に対応していく」(SCE広報)と思わせぶりなコメントをしている。
通信関連の機能は、ギガビット(1000BASE-T)の有線LANに加え、IEEE 802.11 b/g/nの無線LAN、Bluetooth 2.1+EDRという仕様だ。高速な通信手段とクラウド技術を活用した「PlayStation Network」(PSN)により、「時間と場所を問わずに好みのゲームをプレイできる環境を提供する」(同社)。
このほかPS4では、ゲームプレイに関するストレスを軽減する機能がいくつも盛り込まれている。例えば、システムの状態を一時保存して本体は節電状態にする「サスペンドモード」が利用可能になった。またスタンバイ状態でもゲームのダウンロードやアップデートが可能になることで、起動直後にアップデートで待たされることがなくなる。将来的には、ユーザーの好みを学習して購入しそうなゲームを事前にダウンロードしておくといったことも可能にするという。
専用コントローラーの「DUALSHOK 4」にも一工夫。上部にLEDによるライトバーを備え、この色をゲームキャラクターと連動させることで、自分のキャラが簡単に識別できるようになる。さらに、ライトバーの色と位置を「PlayStation 4 Eye」で捉え、プレーヤーの位置に合わせてゲーム内のキャラクターを配置するといった使い方もできるという。
さらにユニークなのは、コントローラーにもスピーカーとヘッドフォン/マイク端子を用意したこと。オンラインゲームのプレイ時などは、パッケージに同梱されるモノラルヘッドセットを組み合わせ、音声チャットをしながら手元のコントローラーからゲームの効果音が流れるなど、より没入感のある楽しみ方ができるという。
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