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平井社長に聞いた“ソニーの現在”――4Kにハイレゾ、そしてPlayStation 4のこと(3/4 ページ)

» 2014年09月05日 15時05分 公開
[本田雅一,ITmedia]

ウェアラブルは「恥ずかしくない」ことも重要

――ウェアラブル製品の「SmartWear」を訴求していますが、この分野まだまだまだ未成熟です。この先、どのように収益化を図っていく計画でしょうか。売れるかどうか分からない中で、参入メーカーも多く市場が立ち上がる前に過当競争に入っているように見えます。その中でどのような商品構成を考えていますか?

平井氏:ウェアラブル製品市場の可能性という面に関しては、とても高いと評価しています。一説には4年後には200億ドル市場という予測もあります。その中で先行して投資する意味は、一等地を確保することです。ウェアラブル製品は、1カ所に1つの製品しか身に付けることができません。手首は2つですし、メガネは1つしか必要ありません。それだけ参入障壁が高く、言い替えれば「一等地を確保できればその後は戦いやすい」と言えます。

カンファレンスで見せたメガネ型機器(コンセプトモデル)

平井氏:確かに、ありとあらゆる分野で多くの企業が挑戦していますが、どれもまだ市場の反応を確認するトライアルの段階です。それに身に付ける製品は、本当にそれがその人にとって適切な製品なのか。フォームファクターの問題もあります。今回、腕時計とスマートバンド、2つの手首に装着する製品を出しましたが、どれが本当に求められている製品なのか。各メーカーがさまざまな提案をしながら切磋琢磨しなければならない段階でしょう。そうしたプロセスを経て、何がウケる商品になるのかが見極められるのはこれからです。

スマートバンド「SmartBand Talk」

平井氏:また、腕時計型はともかく、メガネ型機器は目立ちますよね。今回の展示したグラスも作り直しをさせました。よく開発陣に話すのですが、自分自身が山手線にそのまま乗って身に付けていても、「恥ずかしくない」と言えるものを作れと話しています。ファッション性を考えなければ、機能だけではウェアラブル製品は語れません。ソニーがメガネに対してどこまでファッション性を持てるか? といわれれば、そこはコラボが必要な領域ですよね。また、現在は男性向けデザインばかりですから、そうした面での配慮も必要です。

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