IT・エレクトロニクスの総合展示会「CEATEC JAPAN 2014」が10月7日に千葉・幕張メッセで開幕した。出展者数は547(社/団体)と昨年(587)に比べて大幅に減少し、展示会場にはソニーが不在。さらに前日は台風18号の影響で発表会やプレス向け内覧会がキャンセルされるなどの逆風を受けている。それでも好天に恵まれた初日は朝から多くの人が訪れた。
展示会場は1〜6ホールと一時期に比べれば縮小傾向で、とくにコンシューマー系の展示は減った印象を受ける。テレビを中心とするホームエンターテインメントより、最先端技術や部材がメインだ。そんな中、気をはいているのが「Technics」(テクニクス)ブランドの製品を初めて一般に公開したパナソニック。ブースを2つに分け、一方はテクニクス一色。ほぼ“テクニクスブース”といった趣だ。
展示内容は、テクニクスの過去の名機を展示するウォールに加え、新製品の「R1シリーズ」「C700シリーズ」、および多数のカットモデル。「Rediscover Music」のキャッチフレーズとともに技術力をアピールしていた。
一方のパナソニック側には“4K WORLD”をうたうテレビ関連展示が充実している。とくに画質に関する展示にも力を入れており、ブース内に暗室を作り、昨年のプラズマテレビと今年の4K液晶テレビを並べて「黒」を繊細に描き出す表現力を比較して見せる。同社が最近重視している“プラズマ超え”を強く意識した構成だ。
シャープブースのメインステージは太陽光発電だったが、中に入るとテレビや新しいタブレットといった展示が充実している。最奥部にNHK技術研究所の一般公開でも披露された85V型8Kディプレイが鎮座し、その周りに3ラインの4Kテレビやリリースしたばかりの「クアトロンプロ」を並べた。
さらにNTTぷららが発表した4K対応VoD「ひかりTV 4K」もさっそくデモンストレーション。ひかりTV 4Kをサービス開始直後から利用できるのはAQUOSだけとあって展示にも力が入っている。
ユニークなところでは、「暗闇でもカラーで撮影できる」という赤外線カラー暗視カメラを展示している。実際に暗室で撮影を行い、外ではその撮影映像を一般的な暗視カメラと比較しながらリアルタイムに確認できるデモだ。「赤外領域でもRGBの強度の強い波長がある。それに適合したカラーフィルターを開発した」(同社)。来月末にはサンプルなどの出荷を開始できるという。
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