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豊かな低域と埋もれないボーカル 1MORE「MK801」で“マクロスΔ”の1stアルバムを堪能するWalkure Attack!(2/2 ページ)

» 2016年07月19日 20時00分 公開
[山口恵祐ITmedia]
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ボーカル近め、豊かな低音

 このヘッドフォンは、大口径に分類される40mmドライバーに加えて、振動板にチタンやPEEK材を用いることで迫力ある音と快適な低音を目指したという。再生周波数帯域は20〜2万Hz、インピーダンスは32Ω、音圧感度は107dB、耐入力は5mW、ケーブル長は1.2m、ケーブルは着脱可能で、iOSやAndroidで通話可能なコントローラー付きケーブルが付属している。よってプラグタイプは4極の3.5mmステレオミニ端子となる。

1MOREの「OVER-EAR HEADPHONES MK801」 付属ケーブルには通話にも対応するコントローラー付き

 音質チェックには、再生機器としてソニーのWALKMAN「NW-ZX2」(純正プレイヤー、イコライザオフ)、音源は4月から放送中のTVアニメ「マクロスΔ」に登場する戦術音楽ユニット「ワルキューレ」が歌うボーカルアルバム「Walkure Attack!」のハイレゾ音源を用意した。

1MOREの「OVER-EAR HEADPHONES MK801」 再生機器として「NW-ZX2」を用意した

 MK801の良さを感じるなら、2曲目の「一度だけの恋なら」がとても分かりやすい。音量を少し大きめに取り、曲が始まるイントロで美雲・ギンヌメール(歌唱:JUNNA)のボーカルと、Aメロに入るまでにクラブミュージック調でズンズンと鳴る低音の両方を聞けば「このヘッドフォンが1万円で買えるなんて……」と、MK801の完成度に気付くはずだ。

 後半サビに入る直前、レイナ・プラウラー(CV:東山奈央)の「満ち足りた衝動を離さないで」から「君史上〜最速で捕まえに来て!!」で、ボーカルの伸びの気持ちよさは何ものにも代えがたい。聴き応えのある低域を確保しながらも、ボーカルが近くて(大きい)しっかり迫力が感じられるのがMK801の魅力だ。

 8曲目の「GIRAFFE BLUES」は、穏やかな曲調でありながらも、秘めた思いを聞かせる鎮魂歌だ。前述したようにボーカルの響きもさることながら、サビ手前でさりげなく聞こえてくるストリングスもしっかりを拾えている。後半のギターソロパートでも、豊かな低音に負けない音の抜けの良さがある。

 疾走感のある9曲目「Walküre Attack!」では、全体を通して迫力あるベースラインとドラムを堪能でき、ぜいたくな臨場感に包まれる。一方で、3曲目の「ジリティックBEGINNER」においては、元の音源自体が低音多めのためか、MK801では強調されすぎてしまい、モコモコして聞きづらい全体的にチープな音になってしまったと感じた。

まとめ

 ヘッドフォンを購入するときは、店頭でいろいろなモデルを聞き比べると思うが、定番メーカーやモデルを一通り聞いたあとに、一息入れてからMK801を試聴してほしい。そしてあらためて値札を見るのだ。次の瞬間にはレジへ向かっているかもしれない。筆者も、メインで使っている3万円クラスのヘッドフォンがめでたくMK801に交代となった。価格以上の音を聞かせてくれるのは間違いない。側圧の強ささえ改善してくれれば完璧なのだが……。

1MOREの「OVER-EAR HEADPHONES MK801」
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