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» 2016年11月02日 06時00分 公開

九州最西端の地 交通安全を祈願し続ける発明家 金山さん(2/3 ページ)

[金原みわ,ITmedia]

 「これはね、道路においてあったコーン! 使わなくなったコーンを切ってね、ブスッとさして、こういうことになってるの」

――えー! すごい!

これが
こうなるのだー!

 交通安全のために作り始めた人形は、地域の人たちにも愛され、周りから作ってほしいと希望されるようになった。こんなにも地域貢献しているDIYアーティストは珍しいのではないだろうかと思う。

 「しかもね、この丸いのはソーラーでね、夜に勝手に光るようになっているの」

 「これもね。ぴかぴかーっと全部光る。きれいだよぉ」

 よく見ると、交通人形達には至るところにソーラーのライトが備え付けられている。あいにく拝見することはできなかったが、ここで繰り広げられるエレクトリカルパレードは、おそらく平戸の夜を美しく派手に彩るのであろう。

――本当に素晴らしい。今まで見たこともないような。不思議なものばかりで。

五右衛門風呂の釜をくりぬいたという作品

 「まあ〜趣味で、趣味が高じてね。廃品のリサイクルだよ」

 ガンガンガン!! 金山さんがけたたましい音を立ててたたくと、それは風を受けてくるくると表情を変えた。


 不思議な庭を見回しながら、案内されるがまま金山さんの後ろに続く。

――失礼ですが、今おいくつですか?

 「今? 70すぎてるよ」

鶴と亀のトピアリー

――造園のお仕事とか、工作のお仕事をされているんですか?

 「いえいえ、仕事じゃないで。仕事何もしとらんからね、趣味で作っとる」

――もともとは何の仕事をされていたんですか?

 「私はね、釣りの餌とかを売る釣具店をしてたの。その合間にね、ちょちょっとつくってたの」

孫のために作ったというアニマルライド

――いつから作り始めたんですか?

 「こういう外に置いてるのはね、10年前から作ってるけどね」

 「この金魚ももう10歳になるね。これ、渡ってくるための橋を作ったんだけど。10年くらいたって、古臭くなってしまったけどね」

平戸へ渡ってくる橋ための橋の再現

 金山さんの世界観の作品は、ダイナミックで突っ切っているものばかりだ。しかし、ただはちゃめちゃなものだけではなかったのだ。

 「昔からね、何かしら作るのが好きだったからね」

 「これも作ったんだけどね。釣りに行って、倒れてた松を切ってね。もう20何年になるね」

 そう言って見せていただいたのは、立派な大黒様の彫刻像だった。

とても素人が掘ったとは思えない像

 「木を掘って、なかに脂があるからさ。それが20年30年たつとね、こんな風にツヤがでるのさぁ」

松の種類によって色味が変わってくるとのこと

 「昔は“こけし”をば作りよったからね。このこけしっていうのはさぁ、日本に何処もないんだわ」

 そう言って見せてくれたこけしは、首元に木の輪が引っ掛かっている。

 「これ、一本の木を回転させながら作るんよ」

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