富士フイルムは1月19日、中判サイズ(43.8×32.9mm)の大型イメージセンサー「FUJIFILM Gフォーマット」を採用したミラーレスデジタルカメラ「GFX 50S」とGFレンズの価格と発売日を発表した。
GFX 50Sの価格はオープン価格となっており日本円では提示されなかったが、US6499ドル(そのまま換算すれば約74万円)で2月下旬に世界同時発売する。
また、GFX 50Sに対応するGマウントのGFレンズはそれぞれ、標準レンズの「FUJINON GF63mmF2.8 R WR」が19万5000円(税別、以下同様)、ズームレンズの「FUJINON GF32-64mmF4 R LM WR」が29万9500円、「FUJINON GF120mmF4 R WR LM OIS Macro」が34万9500円で2月下旬発売だ。
なお、GFX 50SとGF63mm F2.8 R WRを合わせても「100万円を切る」価格になるという。
GFX 50Sは有効約5140万画素のFUJIFILM GフォーマットのCMOSイメージセンサーを搭載した中判ミラーレスカメラ。35mmフルサイズのイメージセンサーに比べて約1.7倍の面積を持ち、高い解像度で、質感や立体感、空気感を捉えられるという。画像処理エンジンにはX-Processor Proを採用。富士フイルム独自の色再現技術などはFUJIFILM Xシリーズのものを継承する。センサーのアスペクト比は4:3で、必要に応じて3:2や1:1、4:5、6:7、6:17など、大判や中判のフィルムで使われていたアスペクト比にも対応できる。中判サイズながら本体重量は920gと軽量にまとめており、今回同時に発売されるレンズ3本と持ち歩いても3kgに収まるという。
また、フジノンのHマウントレンズに対応するマウントアダプター「H MOUNT ADAPTER G」(希望小売価格9万3000円)や、GFX 50Sをデジタルバックとして使用できるアダプター「VIEW CAMERA ADAPTER G」(開発中)で幅広い撮影ニーズに対応する。
発表会は京都の二条城で行われた。二条城で開催した理由について、富士フイルムの社長である古森重隆氏は、「GFXシステムは35mmフォーマットからの開放であり、かつて二条城で行われた大政奉還ほどにカメラの歴史を動かすと考えております」と述べた。
また、富士フイルムは写真事業の他にも医薬品の事業など経営を多角化してはいるものの、「富士フイルムは今後も写真事業を続けていくことを宣言します。写真文化を守ることは社会的使命であり責務でもあります」と古森氏は語った。
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