サダタロー氏が参加した内覧会は後半にトークショーがあり、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の秋本治先生や、『キン肉マン』ゆでたまごの嶋田隆司先生と中井義則先生、『キャプテン翼』の高橋陽一先生のお話を聞くことができました。
今では戦友として仲の良い皆さんですが、連載当時は連載陣がみんなライバルで、高橋先生とは絶対話したくなかったという嶋田先生。担当編集者同士も仲が悪く、ぎすぎすしていたといいます。ジャンプのアンケート投票システムが連載陣を切磋琢磨させたのだと、秋本先生は振り返りました。
しかし、そんなぎすぎすしていた当時から、秋本先生は優しかったと他の先生方は語ります。
初めて会ったのはジャンプの正月号を飾る表紙の、漫画家勢ぞろいの写真を撮る時だったと嶋田先生。
「あの両さんを書いてるじゃないですか。だからこの人も両さんみたいな人なんだろうなあと。そしたら全然違う! 作品とのギャップがすごすぎて。優しいんですよ。」(嶋田先生)
撮影の際のパーティーでは、他の先生方にお酌をして周った嶋田先生ですが、その中でお酒なんていいからトランプをしないかと言ってくれたのが秋本先生だったといいます。
同じくゆでたまごの中井先生は、「初めてお会いしたのは、18歳の時に担当編集者と中華料理店に行き、秋本先生とご飯をご一緒させていただいた時でした。緊張している私に、本当に親切にいろんなことを聞いてくださった。」と、今でも思い出に残っているといいます。
高橋先生は、「僕にとっては同郷(葛飾区)の先輩でもあり、まさに漫画家のお手本でした。」と憧れを持っていたといいます。
このように慕われる秋本先生は、後輩たちをどのように見ていたのでしょうか。ゆでたまごのお二人に対しては、「初めてお会いしたのは手塚・赤塚賞を受賞された時に来て、それで初めて見たらまだ学生の感じなんですよね。東京出てくるんだっていうのを聞いて、なんかフォローできればなっていう、親心でもないんですけど心配してたので、だから結構声かけたりとかありましたね。」(秋本先生)
高橋先生に対しては、「あの葛飾区で、もう一人作家が出たのはすごくうれしかったよね。サッカー漫画っていうのは当時すごく新しくて、すごくスピード感があって結構チャレンジなこともやるので、どんどん書ける人だなと思っていました。」(秋本先生)
秋本先生の人柄の良さがとてもよく伝わってくるトークショーでした。もっとも、サダタロー氏は仕事の姿勢を反省するばかりだったようですが……。
トークショーを聞けて満足した一方、展示を全て見ることができなかったのが心残りでした。約1時間の内覧時間で見ることができたのが全体の半分ほどでしたので、じっくり全て見るには2時間程度かそれ以上かかると考えたほうが良さそうです。
週刊少年ジャンプ展VOL.1の会期は10月15日まで、会期中は無休で、平日は午前10時から午後20時(最終入館午後7時半)、土日祝日と8月14日〜18日までは午前9時から午後9時(最終入館午後8時半)となっています。チケットは一般/学生が2000円(税込、以下同様)、高校生/中学生が1500円、4歳〜小学生が800円となります。前売り券はそれぞれ200円の割引があるので、予定を立てて行くのがお得です。
やっぱりあれ、書きたいですよね。うずうず。
あれとは?
『サダタロー先生の漫画が読めるのはアイティメディアだけ!』
熊本日日新聞でも描いておられますよね!?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR