日本でもファンが多いドイツの高級家電メーカー、Miele(ミーレ)。そのミーレが世界最大の家電見本市「IFA 2017」に合わせてプレス向けイベントを開催し、新製品の「Dialog Oven」(ダイアログ・オーブン)を発表した。
ダイアログは日本語で“対話”という意味。人と対話しながら調理してくれるIoT家電のようにも思えるが、実際は違う。“対話式オーブン”とは一体どういうものなのか?
まずスペシャルイベントの冒頭に登場したのが、氷の巨大な箱だ。中には調理前の魚の切り身が入れられている。それをダイアログ・オーブンの中に入れ、8分ほど加熱調理を行う。
一般的なオーブンや電子レンジであれば、氷は溶けてなくなり、加熱された魚だけがオーブンの中から出てくる。当然、その場にいるほとんどの報道関係者もそのように予想しただろう。しかし、ダイアログ・オーブンを開けてトレイを取り出してみると、ほんの少しだけ溶けてはいるものの、入れた時と同じ形を保った氷の箱が出てきた。氷の箱がそのままの状態に近いのだから、中に入っている魚の切り身も生のままだろうと大方の人は想像する。しかし、それも違った。魚の切り身にはしっかりと熱が通っているのだ。
続いて、ロウソクのロウワックスでコーティングするように包み込んだ肉の塊が、同じようにダイアログ・オーブンの中に入れられた。こちらは先ほどの氷よりも低温でじっくりと加熱される。するとロウはしっかりと残っていたものの、その中にある肉の塊は内側まで均一に火が通った状態で調理されていた。
これは一体どういうことか。
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