さて一眼レフじゃないデジカメはどうなっているか。
こちらはオリンパスのOM−Dのカットモデル。
ミラーレス一眼と呼ばれているレンズ交換式カメラである。
話は単純。レンズの後ろにすぐイメージセンサーがある。
ミラーボックスがないので「ミラーレス」といったのはパナソニックだったか。
デジタル一眼レフは、フィルム一眼レフ時代の構造をそのまま生かして、フィルムの位置にイメージセンサーを置いたものだったが、フィルムカメラではなくデジタルカメラのだから常時イメージセンサーに光を当ててやり、そこから得られた映像を見ながら撮影すればもっと単純な構造にできるというわけである。
と、大げさに書いてるけど、これはコンパクトデジカメやスマホのカメラやビデオカメラが普通にやってることだ。ってことはコンパクトデジカメやスマホも「一眼」じゃないか、といわれると、はいその通りですとしかいいようがないのだが、まあ「デジタル一眼」は「レンズ交換式カメラの総称」みたいに使われてるのでそこはツッコまないのがお約束だ。厳密にいえば、レンズ交換できない「一眼レフ」だってあったわけだし。
さて話を戻すとして、簡単にいえばコンパクトデジカメの流儀をレンズ交換式に応用したのがミラーレス一眼だと思えばいい。コンパクトデジカメというと一眼レフより画質が……と感じるかもしれないが、デジタル一眼レフと同じサイズのイメージセンサーを使えば画質は同じである。何の問題もない。
かくして、世界初のミラーレス一眼をパナソニックが発表したのが、2008年9月のこと。2018年で10周年である。
そのときの発表会の写真があった。
ミラーレス構造によってミラーボックスがなくなって本体が薄くなるという話。
この日から、「フィルムカメラの構造をデジタル対応させたレンズ交換式カメラ」(デジタル一眼レフ)と「デジタルカメラとして一から設計したレンズ交換式カメラ」(ミラーレス一眼)という逆方向からアプローチした2種類のレンズ交換式カメラが誕生したのである。
で、両者の総称として「デジタル一眼」(つまり、『レフ』をつけない)が使われるようになったわけだ。
ただ「ミラーレス一眼」は通称であり、メーカーによって使ったり使わなかったりしており、のちにカメラ映像機器工業会がミラーボックスを持たないカメラの総称として「ノンレフレックスカメラ」という分類を作ったが、一般には「ミラーレス一眼」が定着した。
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