掃除の様子が手に取るように――Xrobot「inxni」の作るマップが面白い(2/2 ページ)
Xrobotブランドの「inxni」は、レーザースキャンシステムとSLAMでマッピングを行う高機能ロボットながら、10万円を切る価格を実現した注目のモデルだ。さらに掃除の様子を可視化してくれるアプリが非常に分かりやすく作られている。
inxniは、基本的に同じ場所を行き/帰りで2回掃除するが、掃除中も常時レーザースキャンを行い、前方に約30cm/左右160度の範囲をチェックしている。その情報を元にマップはリアルタイムに更新されていくため、例えば掃除中に家具を移動させたり、ペットがいる環境にも対応できる。また、このスキャンにより、壁に寄ったり、家具と家具のすき間に入り込む際も本体から10mmまで近づけるという。その10mmは、長めのサイドブラシでカバーする。
内蔵のリチウムイオンバッテリーは最大120分の連続駆動が可能だが、バッテリーが切れそうになると自動的に最短ルートで充電ドックに戻る。もちろん充電が終わると先ほど掃除を中断した場所に戻って再開する仕組み。1回の掃除でカバーできる面積は約120〜150m2のため、ファミリー向けのマンションでも途中に充電を行わずにカバーできる。
専用アプリには、ほかにもスケジュール(掃除時間予約)やメッセージの機能を持っている。スケジュールは曜日ごとの設定も可能。またメッセージ機能はinxniが自分の状態を知らせるもので、例えば掃除する場所を指示すると「汚れているところを掃除しましょう」、床に置かれると「地面に戻り、いい気持ちです」などと報告が届く。
アプリ上で掃除の様子を確認する機能は、ダイソンの「360Eye」も採用しているが、inxniの場合は計測結果から“壁”を推測し、まるで住宅情報誌の“部屋の見取り図”のように分かりやすく表示するところが面白い。Xrobotの楊社長は、「今後のロボット掃除機は、ナビゲーションシステムと“可視化”技術がカギになるだろう」と話していた。
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