さっそくKitacaを使い改札の中に足を踏み入れると、駅構内は「kitacaスタート」のポスターがあちこちに貼られており、マスコットキャラクターの“エゾモモンガ”であふれていた。Suicaなど先達の交通ICカードと同じく、このような愛らしいキャラクターの存在は訴求力が高い。実際、筆者の取材中でも、若い女性がKitacaで改札を通過する姿を何度か見かけた。また、取材後には旅行帰りとおぼしきカップルが、空港行きの切符とは別にKitacaカードを購入していく場面にも遭遇。キャラクター付きの“ご当地 交通ICカード”は、お土産物としての価値も意外とありそうだ。
駅構内を見渡すと、まだ電子マネー開始前ということもあり、改札機以外では、場内でチャージするための「ICカードチャージ機」が用意されているのみだ。しかし、来春以降は「駅内のキオスクや自動販売機など、順次、Kitaca電子マネー対応を進めていく」(JR北海道)という。駅ナカで使える交通IC電子マネーはとても利便性が高く、また売り上げ増や利用促進の効果が大きいのは、Suica電子マネーでも実証済みだ。Kitaca電子マネーが始まる来春は、札幌を中心に広くFeliCa電子マネーの利用が活性化しそうである。
ところでKitacaといえば、その概要が発表された当初から話題になっていたのが、キャラクターの「エゾモモンガ」の愛らしさだ。これは北海道全域に生息し、木々の間を軽やかに“跳ぶ”姿に、改札をスムーズに通過できる交通ICのイメージを重ね合わせたのだという。デザインをしたのは、札幌市在住のイラストレーター兼絵本作家の“そらさん”だ。
交通ICカードといえば、「Suicaのペンギン」や「nimocaのフェレット」、「ICOCAのカモノハシ」、「IruCaのイルカ」など、かわいいマスコットキャラクターを用意するのが通例になっている。また、その先駆けであるSuicaのペンギンは、様々なキャラクターグッズが作られて人気を集めているのも周知のとおりだ。
Kitacaのエゾモモンガも、サービスが始まって間もないが、すでに複数のキャラクターグッズが発売済み。駅のキヨスクやお土産物屋に並び、人気商品になっている。Kitacaキャラクターグッズは、北海道みやげの新たな定番になりそうである。
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