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» 2009年11月02日 08時00分 公開

DVDからブランドバッグまで……付録付き雑誌が増えている理由出版&新聞ビジネスの明日を考える(4/7 ページ)

[長浜淳之介,Business Media 誠]

DVD付き雑誌の宣伝効果で売り上げを伸ばすAVメーカー

 さて、アイシェアの調査では圧倒的に男性の支持が高かったCD-ROM付き雑誌であるが、最近ではDVD付き雑誌が男性向けアダルト誌中心に急増している。DVDの主な内容はアダルト、またはグラビアの動画。多くの素材はAVメーカーから借りている。つまり、「18禁」の男性向け成人誌、いわゆるエロ雑誌の過半数はDVDが付いており、AVメーカーの宣伝媒体と化しているのだ。

 筆者が観察した範囲でいうと、男性向け成人誌に最も多く素材を提供しているのは、プレステージというメーカーであろう。プレステージは、アルバイト感覚でAV業界に入ってくるプロダクション所属の新人を、あたかもルックスの良い素人が出演しているかのように売る企画力に長けており、AV女優や女子校生、女子大生、渋谷界隈のギャル、OL、若妻などを演じさせる人気シリーズを有している。近年最も勢いがあるAVメーカーであろう。

 プレステージ躍進の背景には『一冊まるごとプレステージ』のような雑誌、ムックも大いに寄与していると思われる。同誌付録のDVDには作品のごく一部を再編集した、10分ほどのサンプルがいくつも入っているような構成が多い。3枚ものDVDを付けて、総収録時間10時間超といった付録もある。

 プレステージによると、「出版社のほうで企画されて、ウチは素材をお貸しして宣伝してもらっています」とのこと。つまり自ら動いたわけではなく、成人向け雑誌を作る雑誌社側からオファーを受けて、写真や動画を貸しているというのである。

 「宣伝になっているのなら、お金を払っているのですか」と聞くと、「いいえ、素材をお貸しするのに、使用料として料金をいただいています」との回答が返ってきた。このAVメーカーは出版社からお金をもらって宣伝本を出し、利益を膨らませていたのである。もっとも素材貸しの同社には、宣伝本の意識はないかもしれないが……。

 念のため、この種のAV宣伝本を手掛けているダイアプレス編集部に問い合わせてみたところ、「企画はすべて編集部で決めて、本を作っています。AVメーカーに素材を借りるためにお金を払うこともあるし、逆に企画料というか、お金をいただいて本を作ることもあります」と言う。「なぜDVD付きの雑誌を出すのか」と質問すると、「よその雑誌と違った企画でないと、コンビニさんが置いてくれないんですよ」と、コンビニ対策であるとも語った。

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