メルマガで年収6億円? わ、わたしも始めてみようかしらんちきりん×磯崎哲也のマジメにおちゃらける(8)(1/5 ページ)

» 2010年12月28日 08時00分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

 覆面ブロガー・ちきりんさんと公認会計士・磯崎哲也さんによる対談連載は、今回で終了となる。有料メルマガの読者数ランキングで上位につけている磯崎さんは、どういったきっかけでメルマガを始めたのだろうか。またメルマガを始めたころの“つらい経験”などを語ってもらった。

磯崎哲也(いそざき・てつや)さんのプロフィール

1984年早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。長銀総合研究所で、経営戦略・新規事業・システムなどの経営コンサルタント、インターネット産業のアナリストとして勤務。その後、1998年カブドットコム証券株式会社の社外取締役、株式会社ミクシィ社外監査役、中央大学法科大学院兼任講師などを歴任。現在、磯崎哲也事務所代表。公認会計士、システム監査技術者、公認金融監査人。

著書に『起業のファイナンス』(日本実業出版社)がある。ブログ:isologue、Twitterアカウント:@isologue


メルマガを始めたきっかけ

磯崎哲也さん

ちきりん:磯崎さんはメルマガを書かれていますが、どのようにされているのでしょう?

磯崎:メールというのは1980年代にはすでにあった、いわばオールドメディア。ブログはすでに始めていたので「次にこうした個人が情報を発信する媒体は音声とかビデオとかか? どう進化していくんだろう?」とは思っていましたが、メルマガなんてあり得ないと思っていたんですよ。しかし本の印税は約1割ですが、メルマガの場合は6割。それを聞いて「たくさんの読者に読んでいただかなくても、そこそこの収入が入ってくるし、調査や執筆にコストもかけられる」と思ったんですよ。

 インターネットの動きを見ていると、媒体数が増えているので広告単価はあまり上がっていない。どちらかというと、下がり気味。つまり長期的視点として、ページビューで収入を得ていくというモデルはツラそうだなという気がしていました。そんなことを考えているときにメルマガの営業の方から「メルマガをやってみませんか?」という話が来て「ひょっとして面白いかも」と思って、始めたんです。

 メールという媒体はオールドでイケてないメディアだと思っていたのですが、課金のプラットフォームとして考えると他になかったんですよ。

 2010年は「電子出版元年」といわれて、電子的なコンテンツを課金するシステムとしてiTunesなどが出てきていますが、2〜3年前まではメルマガ以外になかった。いまだに定額課金ができて、プッシュでコンテンツを配信できるものは、他にあまりいいものがありません。メルマガは「電子コンテンツを売るためのプラットフォームとしては面白いのでは」と思ったわけです。

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