株式会社マネックスFXでマーケティング部長を務める。アパレル業界でファッションを学んだ後、しばしの海外生活中に利用したインターネットの利便性に衝撃を受け、帰国後の2001年にアマゾンジャパン株式会社に入社。カスタマーサービス部門を経て、マーケティング部に異動。アフィリエイト・プログラムの運営など、オンラインマーケティング業務に従事。2009年にマネックスFXに入社、同年10月より現職。主にマーケティング企画やPRを担当。金融初心者である自身の経験を踏まえ、初めて投資を検討する人にも分かりやすい情報提供を行うべく、日々奮闘中。
金融機関にお金を預けても利息が雀の涙――。金融資産の一部を他の金融商品で運用しようと考えている人も多いですよね。最近では、外貨預金の代わりにFX(外国為替証拠金取引)を利用する人も増えてきています。FXの特徴の1つにレバレッジを利用して資金効率を高めることが挙げられますが(関連記事)、それをあえて使わないことで、外貨預金の代わりに利用しようという動きがあります。
一方で「FX? なんだか怪しい……」と敬遠する人もいるかもしれません。個人投資家向けのFX取引は始まってまだ13年という比較的新しい商品のため、内容がまだよく知られていません。しかし個人投資家を保護するための法整備も進み、より安全に利用できる土壌も整ってきました。今回は、レバレッジを1倍にしたFXと外貨預金を比較し、どのような違いがあるかを解説します。
外貨預金は「預金」と名が付くことから、安全性が高いイメージを持っている人も多いでしょう。しかし、為替相場の変動の影響を受けるため、取引タイミングによって為替差益、または差損が発生するという点でFXと同等のリスクがあります(これを為替リスクといいます)。
一般的な外貨預金、特に外貨定期預金は、外貨を買って中・長期的に保有することによって利息を期待する商品です。定期預金には満期が設定されており、中途解約をすると予定されていた利息を受け取ることはできません。ニュースを見て「レートが上がってきたから、そろそろ売りたいな」と思っても、満期までは我慢しなければいけません。一方、満期の設定がない外貨預金とFXはいつでも取引することが可能ですが、コストの面で大きな違いがあります。
FX取引のコストとは、スプレッド(売りレートと買いレートの差)+取引手数料です(関連記事)。現在は取引手数料が0円の会社も多くなってきましたので、その場合は「スプレッド=コスト」になります。1米ドル当たりのスプレッドはFX会社によって異なりますが、2銭前後が多いですね。一方の外貨預金は2円以上のところが多いので、その差は実に100倍以上。例えば1万米ドルの売買の往復手数料を比較すると、FXなら(スプレッド2銭として)200円ですが、外貨預金では(手数料2円として)2万円になります。
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