これまでのmixiが提供してきたサービスはすべて「mixiにログインしないと見えない、閉じたサービス」という点で一貫していた。しかし、mixiタウン構想では、mixiの外からでもアクセスできるサービスやコンテンツも想定している。mixiタウン構想の第一弾として発表されたのが、8月31日にスタートした「mixiページ」である。
mixiタウン構想としては今後、コミュニティ機能の強化、mixiニュースのリニューアルなどが予定されている。また詳細は明かされていないが、今後は、mixiポイントを使うことでユーザーへの課金サービスを可能にする「mixiペイメントプログラム(mPP)」、クレジットカード決済に対応し、mixiページでECサイト展開を可能にする「mixi決済」なども利用できるようになる予定だ。
1500万人というユーザーを有するmixiの中には、ユーザー同士のつながり(ソーシャルグラフ)や膨大な量の口コミがある。mixiの持つ「閉じている安心感」を維持しつつ、これらソーシャルグラフや口コミの力を、mixiの外にいる企業やお店も利用することはできないか……mixiページは、そのようなコンセプトでスタートしたサービスである。
mixiページとは、企業や団体、個人事業主などが、好きなことを発信する「ファンページ」を持てるサービスだ。発表会のプレゼンテーションでは、リアル店舗(カフェ)のmixiページを作る例をデモしていた。将来的にはクーポンやショッピングカート、イベントカレンダーや来店予約システムなどの機能も実装し、リアル店舗だけでなく、ECサイトとしても利用できるようにしていくという。
mixiページの特徴は大きく分けて3つある。1つは非常に簡単に作れること。mixiでコミュニティを作るくらいの手軽さで簡単に開設できる。しかもPCユーザーもモバイルユーザーも多く抱えるmixiらしく、ユーザーが作り込まなくても、PC/スマートフォン/携帯電話からそれぞれ最適化された見せ方ができるのがポイントだ。
作ったmixiページをどこまで公開するかは、ページのオーナーが決定できる。制限をかけずに広く見せたい場合は、インターネット上に公開することができ、その場合はmixiにログインしていない人からも見られるし、検索エンジンのサーチ対象にもなる。mixiのサービスとしては初めて「mixiの外」に置ける点が、2つ目の大きな特徴となっているのだ。
最後の大きな特徴は、mixiのソーシャルグラフを生かした機能を簡単に織り込めるという点だ。ミクシィでは「mixiページでうわさにする!」というキャッチフレーズを使っている。mixiユーザーがそのページをチェックしたり、つぶやいたり、日記を書いたりするたびに、友人たちに口コミが広がっていく。これこそが公式Webサイトやブログを作るのとの最大の違い、とミクシィは説明している。
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