震源に近い福島県や岩手県の人々だけでなく、首都圏で働く人々にも大きな影響を与えた東日本大震災。震災発生時、どんな状況にあったのだろうか。
NTTデータ経営研究所の調査によると、ビジネスパーソンに東日本大震災発生時(3月11日14時46分)にいた場所を尋ねたところ、「会社の普段勤務している場所」が64.9%と断トツ。以下、「自宅」が9.8%、「自宅以外」が5.8%、「会社の普段勤務している場所以外(支店・支社などの別の場所)」が5.3%、「取引先・仕入先・客先」が4.6%、「移動中(交通機関・タクシー)」が4.5%で続いた。
震災発生直後の安否確認については、「会社から安否確認の連絡は来なかったし、自分からも報告しなかった」が47.8%、「会社から安否確認の連絡がきた」が33.1%、「自分から自発的に安否確認の連絡をした」が23.2%。半数近くが会社と連絡をとらなかったことが分かった。
従業員規模別にみると、5000人以上の企業では「会社から安否確認の連絡がきた」が42.4%と4割を超えていたが、従業員規模が小さくなるにつれて割合は低下した。
震災はどのような影響を与えたのか。「東日本大震災後、仕事観や職業観について何らかの気付きがあった」という人は59.7%と半数を超えた。
どんな気付きがあったか具体的に聞くと、「仕事があることの大切さを実感した」が29.9%でトップ。以下、「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)に対する関心が高まった」が19.5%、「社員を大切にしてくれる会社だと思った」が13.8%、「一緒に働くことができる仲間がいることの幸せを感じた」が12.9%で続いた。
「仕事を失うかもしれないという不安が高まった」「競争意識や成果に対する意識が低下した」など後ろ向きな気付きもあったが、全体として前向きな気付きがあった人が多いようだ。
インターネットによる調査で、対象は従業員30人以上の企業に勤務する社員1021人。調査期間は9月29日から10月4日。
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