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» 2012年01月06日 08時25分 UPDATE

ちきりん×中田宏、政治家を殺したのは誰か(1):“でっち上げ記事”を書かれたら、どうすればいいのか (4/5)

[土肥義則,Business Media 誠]

客観病にかかっている

ちきりん:マスコミはよく「客観報道」という言い方をするんですけど、現実に見ていてあれが客観的な報道だとはとても思えません。そもそも客観的に報道するなんて、できることなのでしょうか。

中田:一般的に「客観的」という言葉は、ものすごくいい意味で使われていますよね。その一方で「主観的」という言葉は、本人の利己的なことに聞こえる。でも、実はそんな意味は含まれていない。いわば、客観というのは公平で、主観というのは本人の利己的という意味はない。

 マスコミだけに限らず、今の日本社会は、客観的なことを求めがち。それは公正や公平という言葉に結びついている。

ちきりん:言われてみればその通りですね。私もブログで自分の意見を強く押し出すことが多いのですが、そういうエントリに対して「主観的すぎる!」という批判めいたコメントがくるんです。

 そういう時、よく「なんで主観的だとダメなの? 私の意見を表明するブログなのだから主観的で当たり前でしょ」と思ってました。「客観的な意見を書け」というコメントって意味不明だなーと思っていたのですが、あれは「客観的なものが公正で、主観的なものは利己的」という思い込みに基づくものなんですね!?

中田:客観的というのは、第三者から見て判断できる材料がなければダメですよね。だから答えがあるものになってしまう。この言葉には落とし穴があって、「客観的=正義」という、日本社会は常に答えが出るものを評価するようになってしまっている。

 逆に答えが出ないものは、避けてしまう傾向がある。これは子供たちの学校においても、大人たちの会社においてもある。マスコミは特にそう。

yd_nakata2.jpg 中田宏さん

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