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中田:ちきりんさん、若い人の投票率を上げるためにはどのようにすればいいと思いますか?
ちきりん:まず1票の格差をなくすことが重要ではないでしょうか。若者には「選挙に行っても何も変らない」という無力感があります。実際、人口比はまだそんなに大きな差ではありません。けれど、1票の価値の格差が参議院などは5倍もあり、あまりにも大きい。
国会議員の多くが農業の所得補償に熱心で、高齢者福祉にばかり力を入れるのは、高齢者の多い地方の方が1票の価値が圧倒的に大きく、はるかに当選しやすいから。1票の格差が是正されれば、政治家は都市部の若者や働き盛りの人の意見を聞くようになります。そうすれば若者の政治への関心や投票率もあがるはずです。
また今は選挙のときに、公民館や学校の体育館などにわざわざ足を運んで紙に鉛筆で名前を書いて投票する必要があります。40代以上の人であれば違和感がないかもしれませんが、既にペンを持つよりタイピングで文字を書く方が圧倒的に多い若い人にしてみれば、これって「筆と墨で候補者名を書け!」と言われているようなもの。私でさえ鉛筆やペンで何かを書くのは、今や結婚式などでの記帳と選挙の時くらいですから。
また、わざわざ投票所に足を運ばなくても、投票できるシステムを考えるべきだと思いますね。今の若い人は、お店に行かなくても買い物できるシステムに慣れている。働き盛りで子育てをしている人など、本当に時間が貴重です。普段からいかに効率的に時間を使おうかとアタマを悩ませている人にとっては、たかだか2分で済む行為のために15分もかけて投票所まで行くこと自体がとても不合理で、めんどくさすぎます。
中田:なるほど。
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