ミクシィは3月21日、ディー・エヌ・エー(DeNA)と共同でモール型サービス「mixiモール」を開始した。両社は1月25日に事業提携している(参照リンク)。
mixiモールは、mixi内に作ったオンラインショッピングモール。mixiユーザーはmixiモールで商品を買うだけでなく、特定のアイテムに対してコメントを書いたり、「もってる!」「きになる!」などのボタンを押すことで、商品に対する意思表示をしたりできる。商品を購入した代金の1%は「モールポイント」として還元され、次回mixiモールで買い物をするときに利用できる。
mixiモール内でコメントを書いたり、「もってる!」「きになる!」ボタンを押したりすると、それが友人のホーム画面に表示され※、商品に興味をもった友人とやりとりができる仕組み。商品についての詳細情報は、mixiページでも引用できるようにするほか、将来的にはコミュニティでも引用できるよう仕様を検討しているという。
オープン時、mixiモールに掲載される商品数は約350万品。1500以上の店舗が出店予定だ。商品の管理や購入決済など、オンラインショップとしての部分はDeNAが担当し、「ビッダーズ」(参照リンク)と共通になる。
mixiモールのオープニング企画として、ローソンHMVエンタテインメントと共同で「青春タイムライン」を実施する。これは、mixiに登録した生まれ年の情報から、自分が聴いてきた音楽、当時流行っていた音楽を時系列に見ることができるもの。同年代の人が多い友人間で懐かしい気持ちを共有して盛り上がったり、年が離れた友達とも音楽をきっかけにやりとりすることができるとしている。表示された曲が聴きたくなった場合は、その曲が含まれるCDなどをmixiモールから購入できる。
ミクシィが説明するmixiモールのポイントは3つある。1つは共感消費を生み出す仕掛け2つ目は、3デバイス(PC、ケータイ、スマートフォン)対応であること。そして3つ目はmixiの中で購買環境が完結する、の3つだ。
また、サービスの狙いとして、「モノを起点としたコミュニケーションを生み出せないか考えた」と説明する。
「ソーシャルコマースとは、人と人がつながるところでモノを買うこと、購買行動の中にソーシャルサービスが介在することを指す。しかし、現状のソーシャルサービスとコマースの組み合わせでソーシャルコマースを実現するのは難しい。
ミクシィが考える課題は大きく3つある。(1)SNSはコミュニケーションの場なので、ユーザーが「モノを買う」モードになりにくい(2)ソーシャルサービス上でモノを買う必要性があり、モノが欲しい人はオンラインショップへ行く(3)マーチャントのページにユーザーが集まる仕組みがない。マーチャントのページはコマースに特化されていないし、口コミで集客する仕組みも弱い。……それであれば、Eコマースサイトのコマース要素を、SNS上のコミュニケーションと完全に融合させればいい。そのために、ミクシィが自ら仕掛け、モールサービスを立ち上げることにした」(ミクシィ ソーシャルプラットフォーム統括部 兼 コマース部部長 川岸滋也氏)
mixiモールで得た収入は、ミクシィとビッターズでレベニューシェアするという。mixiの収入はほとんどが広告収入ということもあり、収入源の多角化という狙いもありそうだ。
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