土肥:「かさねぬり」をしていくことが大切であるということは、よく分かりました。現段階で、どのくらい「かさねぬられた」と思いますか?
出口:マイボイスコムが行った調査によると、弊社の認知度は40%ほどなんですよ。この数字をマーケティングのプロに聞いたところ「ネット調査は意識の高い人が多い。またネットの好きな人がやっているので、普通の人……例えば新宿の街を歩いている人に聞いたら、その半分以下になりますよ」と言われました。
ということは、一般の人の間では認知率は20%ほどしかありません。しかもこの20%の中には「日本の会社ですか?」と思っている人も多いのですよ。
土肥:まさか、そんな人は少ないでしょう。
出口:いえいえ。多いのです。今後、私たちがやっていくことは2つあります。メーカーは認知度が40〜50%ないとモノが売れにくい、と言われています。私たちの認知度は20%ほどなので、この数字を2〜3倍にしなければいけません。
またそれだけではダメで、次に「ライフネットとはこんな会社」ということを知ってもらわなければいけない。20%の認知度を60%にする。いま知っている20%の人を深堀りして、ライフネットはこういう会社なんですよ、とアピールする。タテ・ヨコに認知度を上げていかなければいけません。
土肥:なんだか商品は安いけど、会社は外資みたいだし、不安だからやめておこう。こんな人がまだまだ多いということですか?
出口:ですね。
土肥:少し意地悪な質問になりますが、大手生保は戦前からあるわけです。出口社長の言葉を借りると、その分だけ「かさねぬられてきた」わけですよ。かさねぬられた厚みの違いがあると思うのですが、どのように競争されていくのでしょうか?
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