「ライフネットが本当にあってよかったね」――お客からそう言われ、“気づいた”こと仕事をしたら“生保”ができた(前編)(6/7 ページ)

» 2013年02月06日 08時03分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

タテ・ヨコに認知度を上げていく

土肥:「かさねぬり」をしていくことが大切であるということは、よく分かりました。現段階で、どのくらい「かさねぬられた」と思いますか?

出口:マイボイスコムが行った調査によると、弊社の認知度は40%ほどなんですよ。この数字をマーケティングのプロに聞いたところ「ネット調査は意識の高い人が多い。またネットの好きな人がやっているので、普通の人……例えば新宿の街を歩いている人に聞いたら、その半分以下になりますよ」と言われました。

 ということは、一般の人の間では認知率は20%ほどしかありません。しかもこの20%の中には「日本の会社ですか?」と思っている人も多いのですよ。

ライフネット生命の認知率は40%ほど(出典:マイボイスコム)

土肥:まさか、そんな人は少ないでしょう。

出口:いえいえ。多いのです。今後、私たちがやっていくことは2つあります。メーカーは認知度が40〜50%ないとモノが売れにくい、と言われています。私たちの認知度は20%ほどなので、この数字を2〜3倍にしなければいけません。

 またそれだけではダメで、次に「ライフネットとはこんな会社」ということを知ってもらわなければいけない。20%の認知度を60%にする。いま知っている20%の人を深堀りして、ライフネットはこういう会社なんですよ、とアピールする。タテ・ヨコに認知度を上げていかなければいけません。

土肥:なんだか商品は安いけど、会社は外資みたいだし、不安だからやめておこう。こんな人がまだまだ多いということですか?

出口:ですね。

土肥:少し意地悪な質問になりますが、大手生保は戦前からあるわけです。出口社長の言葉を借りると、その分だけ「かさねぬられてきた」わけですよ。かさねぬられた厚みの違いがあると思うのですが、どのように競争されていくのでしょうか?

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