出口:また大阪に行ったときには、こんなエピソードがありました。ある旦那さんは、弊社の保険に契約するつもりだったのですが、奥さんはこんなことを言っていました。「2000万円の死亡保険で、契約期間は10年やろう? でもこの会社、まだ決算3回しかしてへんで」と言われ、旦那さんは反論できませんでした。
奥さんの気持ちも分かりますよね。旦那さんがもしなにかあったときに、いざというときの2000万円ですから。
土肥:でも歴史を出されると、ちょっと厳しいですよねえ。会社の歴史が10年経てば、安心して契約期間10年の保険に入れる……というのもなんだかおかしな話ですし。
出口:この仕事をさせていただいて、「『かさねぬり』が重要であること」が分かりました。
土肥:かさねぬり? どういう意味でしょうか?
出口:会社のWebサイトを見たとか、テレビでCMを見たとか、新聞で広告を見たとか、会社の名前を3〜4回かさねぬられると、その人の頭の中に会社のことが認知されるのではないでしょうか。かさねぬられたあとに、結婚したとか、家を買ったとか、そうしたイベントがあって、人は「保険に入っておかなければ」と思う。
私たちは何度も何度もかさねぬりをしていかなければいけません。そして、お客さまは自分のライフイベントがあったときに、「そーいえばライフネットという会社があったなあ」と思い出し、申し込まれる。ネット上ではそんな購買行動が見えてきました。
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