竹島にほど近い鬱陵島(ウルルンとう)にある「独島博物館」には「ボギ」(安龍福)という「ゆるキャラ」がいる。Webサイトによると、趣味は「魚釣り&ガンイと独島外出」、どういう意図かは分からないが第2外国語は「日本語」とある。
ただ、ボギくんはいまいちパッとしない。実は韓国にも多数の「ゆるキャラ」があり、韓国全土200以上の種類があるのだが、日本のようにグランプリが開かれたりするなど盛り上がっていない。要するに、「ゆるキャラ」を活用できていないのだ。
一方、この数年のブームのおかげで、日本人は「ゆるキャラ」の活用方法がだいぶ見えてきた。
実際に動き出している団体もある。尖閣諸島にしかいない希少種センカクモグラの保護などを図る「センカクモグラを守る会」では、今年3月におこなわれた会合のなかで、アルピニストの野口健氏が、近い将来、センカクモグラのキャラクターをつくる計画を明らかにした。
「ゆるキャラ」周知には豊富な資金が不可欠だが、野口氏によると「モグラ叩きゲーム」をつくっている会社から協力の申し出があったというから、かなり期待できるかもしれない。
「尖閣を買いますよ」といって東京都が集めたカネが、基金として14億円ほどある。国有化した今、都にできることは限られる。かといって一度もらったものは返却もできないという。どうせ宙ぶらりになってしまうのなら、「せんかくん」やセンカクモグラの「ゆるキャラ」をつくったらどうだ。それだけの資金があれば、「ゆるキャラグランプリ」の上位だって狙える。
日本人はキャラを生み出し、そのキャラを世界に広める力がある。
デモだ、署名だ、というのも必要かもしれないが、より日本人らしい「闘い」ができるはずだ。
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